Harry Potter  ビル

□吸魂鬼
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次の日はとうとう出発だった。
大荷物を魔法省の車に詰め込み、キングス・クロス駅に移動。
9と4分の3番線ホームに着くと、クラルスは一足早く、みんなと別れることになった。
初の監督生の仕事が待っているからだ。
荷物は双子が積みん込んでくれるというので、甘えさせてもらった。

『モリーさん、お世話になりました』

モ「クラルス、あのバカ息子たちをよろしくね。
  きっと迷惑をかけるでしょうからね」

『はは、がんばります・・・』

クラルスはモリーと抱き合い、頬に別れのキスをした。
フレッドやジョージ、ハーマイオニーたちに手を振って
監督生が集まるところにむかった。

先輩監督生の話によると、まずは列車内の見回りということ。
コンパートメントを見回って、おかしなことをしていないか、
困っている新入生を助けたりするそうだ。

クラルスは担当車両のコンパートメントを確認していった。
途中でフレッド、ジョージ、リーが花火をつけようとしていたので
早々に止めさせた。

ジョ「姫に言われたら、しょうがない・・・」

フ「今はおとなしくしていましょう・・・」

『…どうしよう、全然、信用できないわ』

リ「まぁまぁ、俺が見張ってるから」

『…貴方も信用できないわ』

三人はひどいなと言う風に肩を竦めた。
クラルスは仕事をしようと三人を無視して後ろのコンパートメントを見ることにした。
・・・後ろから花火の音が聞えたがあえて無視をした。

最後尾のコンパートメントをノックした。
すると、ハーマイオニーが顔を出した。

『あら、ハーマイオニー、ここにいたのね』

「お姉ちゃん、ハリーとロンもいるわ」

ハーマイオニーがドアから身をずらすと、ハリーとロンの姿が見えた。
奥には見知らぬ男性がぐっすりと眠っているのが見える。

『その眠ってるかたは?』

「ルーピン先生よ、たぶん《闇の魔術に対する防衛術》の新しい先生だわ」

『そうなの、去年は散々だったから今年はまともだといいわね』

「…お姉ちゃんまでそんなこというのね」

ハーマイオニーは去年の担当だったロックハートのファンであったため、
クラルスの言葉にムッとしてしまった。

クラルスはごめんねというようにハーマイオニーの頭を撫でた。

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