Harry Potter  ビル

□クリスマス休暇
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クラルスは数占い学の授業を受けていた。
占い学と違って数占い学は楽しい。
占い学は先生も先生だか、本人の才能任せなところがあるため、
上手く占いうことができず、苦手な科目と言える。
数占い学は数式や方程式、名前や誕生日などを数字に置き換えて占うため、
比較的論理的に占いができる。
これなら理解するのも早く、理解できた分、とてもおもしろいと思っている。
ビルの仕事「呪い破り」も、この数占い学が重要になっているので、
なおさら興味がわいたのかもされない。

そして授業の後半間近、突如、
ポルターガイストのピーブスの声が学校中に響き渡ったのだ。

「襲われた!襲われた!またまた襲われた!
 生きてても死んでても、みんな危ないぞ!
 命からがら逃げろ!おーそーわーれーたー!!」

クラルスのいる教室で授業を受けていたところも含め、
ほとんどの教室から生徒が飛び出し、何事かと廊下を見る。
そこにはハッフルパフのジャスティン・フィンチ・フレッチリー と
ゴーストのほとんど首無しニックが硬直し床に転がっていた。
最悪なことにそばには、ハリーがいる。

『(なんで、ハリーばかり・・・)』

クラルスはハリーがまたしても現場にいることに、また彼の疑いが深まってしまうとおもった。
その証拠に、どこかの生徒がハリーに向かって「現行犯だ!!」と叫んでいる声が聞える。
マクゴナガル先生や何人かの先生が生徒を落ち着かせ教室に戻らせている。

「オー、ポッター♪
 いやなやつだー、いったいおまえはなにをしたー♪
 おまえは生徒を皆殺し おまえはそれが大愉快 ♪」

廊下にはピーブスの不快な歌が響いていた。

ジャスティンとほとんど首無しニックの2人が一度の襲われたことで、
これまでのような単なる不安感ではすまなくなり、パニック状態が起こっていた。
ゴーストのニックまでがあんなことになるとは、奇妙な話だった。
もう死んでいる者に危害を加えるなんて、どんなに恐ろしい力なのか・・・。
クリスマスに帰宅しようと、生徒たちがなだれを打ってホグワーツ特急の予約を入れる。
クラルスは早々に予約を入れていたため、問題はなかった。

フレッドとジョージは、ハリーがスリザリンの後継者と信じていないため、
2人でわざわざハリーの前に立って廊下を行進し、
「したーに、下に、まっこと邪悪な魔法使い、スリザリンの後継者のお通りだ…」
と先触れしていた。
クラルスは、双子がスリザリンの後継者などバカげた考えだと思っていることを
知っていたため、あえて止めることはしなかった。
ハリーも、それをわかっているので気が楽だと言っている。

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