長編

□1
1ページ/1ページ



『遅いですね……』


アフリカのソマリアにあるモガディシュの港

ここでカレン・サリバンとヘイル・シーザーは
約束の時間を過ぎても現れない
バーニー・ロス、リー・クリスマス、
ガンナー・ヤンセン、トール・ロードを待っていた
4人は収監されている元エクスペンダブルズのメンバーを救出し
そのメンバーを連れてこの港に来る約束なのだ
それを奪ったボートの中で待っていた


 ヘ「ああ、ほんとに遅い」

 『問題でも発生したんでしょうか?』

 ヘ「ただの救出にか?」

 『そうですけど……』

 ヘ「ほら噂をすれば連絡がきたぞ」


なかなか現れない仲間に不安が募るカレンと
それを否定するヘイルだったが、
4人から到着のメッセージが届き合流地点へ
ボートを走らせた

合流地点に到着
ヘイルは仲間に知らせるように口笛を鳴らすと
近くのテトラポットの影から5人の人影が現れた


 ヘ「どうした、遅かったな?」


大袋を持つ5人はすぐさまボートに乗り込んできた


 ト「いいボートだ」

 ヘ「そりゃどうも、
   俺とカレンで奪ってやった
   同じボートが3隻、陸には2人ずつの見張りいる」

 バ「良くやった」

 
ヘイルが周囲の状況をしてくれている中
カレンは恋人リーの姿に安堵していた


 『遅いから心配したんですよ?』

 リ「悪かった、愚図る奴がいたもんでな
   でも安心しろ、この通りピンピンしてる」

 『はい、怪我もなくて安心しました』

 ド「このお嬢さんもメンバーか?」


カレンとヘイルにとっては初顔合わせとなる
救出された元衛生兵で元エクスペンダブルズメンバーのドクは
周りのメンバーに比べるとかなり若いカレンの姿に
驚きを隠せずにいた


 『はじめまして、カレン・サリバンです』

 リ「それで俺の恋人だ」

 バ「若いからって甘く見ると痛い目にあうぞ、ドク
   一瞬で喉元を掻っ切られるか眉間に穴が開く」

 リ「手を出そうもんなら俺のナイフも飛ぶ」

 『物騒な紹介に嘆くべきか照れるべきか、迷いますね』

 ド「突っ込みどこが多すぎて、なんというか……」


バーニーとリーの紹介とも言えない紹介の内容に
カレンは困り、ドクはなんとも言えない顔をした


 へ「肥溜めで待たされたのはお前のせいか?」

 ド「肥溜め?ここはムショよりマシだぜ」


トールは飛行機から持ってきた大型銃火器をヘイルに渡した
ヘイルはその姿を見るや否や満面な笑みを浮かべた


 ヘ「おぉ、ハニー!!」

 ド「なんだそれは?」

 ヘ「鬼に金棒ってやつだ!」

 ガ「役に立つのは10秒くらい、それで撃ち止めだ」

 へ「お前のもそうだろ??」


ガンナーの皮肉に下ネタで打ち返したヘイルの言葉に
ボートの中は笑いで包まれた
カレンだけは男って人は…、と思いながら肩をすくめた


 バ「一本取られたな!」


バーニーの言葉にガンナーは悔しそうに顔をゆがめる
カレンはその話題は終わりというかのように口を開いた


 『そろそろ移動しないと時間に遅れますよ』

 ヘ「それもそうだ、よし急ごう!!」


ヘイルはエンジンを掛けボートを発進させた


.
次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ