長編

□本当の再会
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ロシアから無事に帰国した一行は
屋上にてデッカードやドミニクの赤ん坊を待っていた

ドミニクの話によると
サイファーによって捕らわれているドミニクの赤ん坊を救うため
デッカードは死を偽造し戦線を離脱
そうして弟のオーウェンと共にサイファーのいる飛行機へ潜り込み
無事にドミニクの赤ん坊を救ったという
そのおかげでドミニクもサイファーに従う理由が無くなり
カレンたちの元に戻れたという


 ホ「そわそわして落ち着きがないな」

 『……そんなことはないですよ』


カレンはデッカードとの再会を心待ちにしていた


 ホ「大体君とデッカードはどこで会ったんだ?」

 『ずーっと前です、 まだ私が傭兵として動き出す前です』

 
そこへレティもやってきた


 レ「カレン、 ありがとう」

 『何がですか?』

 レ「ドムをぶん殴らないでくれたことよ」

 『…彼が生きてるってわかったから、 もういいんです』

 レ「……ありがとう」


レティとカレンは目を合わせ笑いあった
カレンはドミニクを殴らなかった
デッカードが生きていると分かったからでもあるが
無事に再会を果たしたレティとドミニクを見て
そんな気もなくなってしまったのだ

2人のノーバディも到着した


 ノ「カレン、気分はどうかな?」

 『……まあまあです』

 ノ「それは良かった」


2人はハグをかわした
2人のノーバディはホブスへバッチと銃を返した
ホブスは娘のために休暇をとるという

デッカードが現れたのだった

カレンはデッカードの姿を見た瞬間動けなくなってしまった
生きているデッカードをその目で確認できたのだ
デッカードもカレンの姿を目にすると
声には出さなかったが待ってろと唇が動いた
カレンもそれを理解し終わるのを待つことに

デッカードの手にはドミニクの赤ん坊が入った
カゴが握られ、ドミニクへと渡された


 デ「……なぜ俺に任せた」

 ド「兄弟愛だな、
   お前がサイファーに弟の仕返しをしたいのはわかってた
   信じてよかった」


ドミニクは手を差し出すとデッカードもそれに応えて握手を交わした


 デ「お袋まで出てくるとはな」

 ド「ふっ…それに彼女もいた」


2人はカレンの方へ視線を向ける


 デ「……そうだな」


デッカードはドミニクひ背を向け
手のひらを胸の前に組んで待っている
カレンの元に歩みを進めた


 デ「…待たせたな」

 『っデッカード!』


カレンは耐えきれなくなり
自分から一歩踏み出しデッカードの背に腕を回し
首元に顔をうずめたのだった


 デ「おっと……」

 『っもう、 本当に逢えないかと……』

 デ「ああ、 悪かった」


デッカードも抱きついてきたカレンの頭と腰に腕を回し
抱きしめる腕に力を込めた
カレンの体は微かに震えていた


 デ「おい、 泣いてんのか?」

 『っだって、 約束したばかりで、
  やっと逢えたのにっまたいなくなってっ!』

 デ「わかった、 ああ、 もう泣くな」
 

デッカードは涙を流し震えるカレンを
さらにきつく抱きしめた
それ以上言うな、と言っているかのように


 デ「もういなくならねぇよ、離さねぇ」

 デ「どこにいくにもお前を連れてく」

 デ「お前も必ずついてこい」

 
カレンはデッカードの言葉に
一つ一つしっかりと頷いた


 デ「 愛してる 」

 『っ私も、 愛してる 』


2人はしっかりと愛の言葉を紡いだ

離れていた時間を取り戻すかのように
互いにきつく抱きしめ合う


ここで2人は本当の再会を果たしたのだった



〜完〜



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