長編

□対話と襲撃
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カレンは爆風の拍子にデッカードの腕から離され
一段低くなっている床へと叩きつけられた

全員が状況を把握しようとしているすきにも
入口の方からは赤く点滅をした小さな機械がいくつも投げ入れられる
その小さな機械はいくつもの衝撃を打つ出していく

そしてカレンのすぐ近くにもその機械がきた
カレンは先ほど床にたたきつけられた際の身体に走る痛みに
すぐには動くことができない


 『 ……っ』

 デ「っカレン!!!」


デッカードは小さな機械とカレンの間に滑り込む形で
飛び出してきた
 
機械はすぐに爆発した
デッカードのおかげでカレンに衝撃が直撃はしなかったが
かわりにデッカードの上に鉄の壁が倒れ
床と壁の間に挟まってしまったのだ


 『っ!!(頭が、痛いっ!!!)』


動けなくなったしまった
頭や耳に重く響く耳鳴りや爆発による痛みのせいで
焦点も合わない
それでも入口から誰かが入ってくるのはわかった


 サ「楽しんでもらえた? 最新式の脳震盪弾よ、感覚が混乱する…
   一時間もすれば元に戻るわ、たぶんね…」

……サイファーとドミニクだった
2人は銃を構えながら煙の立ち込める中歩いてくる


カレンの耳にサイファーの声が木霊しながら入ってくる
痛む頭を抑え目を開けると鉄の壁に挟まれて動けなくなっている
デッカードが目の前にいた


 サ「あらデッカード、また会えてうれしいわぁ」


サイファーはうれしいと言葉にしながらもデッカードにのしかかる
鉄の壁に足を乗せさらに体重をかけてくる
デッカードはその加わった重みに顔をゆがめてしまう


 サ「ふふ、見てドム 貴方が抜けたばかりで
   もうファミリーに新しい代わりが入った」


サイファーは足の下でもがくデッカードに銃を向ける


 サ「負けるチームに入った貴方より、弟の方が賢い」

 『っや、めて…っく』

 サ「貴方のガールフレンドも、弱くてだめねぇ」


サイファーは興味を失ったように足をどけて離れていく


もう無茶苦茶だった
ドミニクは脳震盪に追い打ちをかけるようにして発砲
ゴッド・アイはサイファーに消去されてしまったのだった


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