Harry Potter  ビル

□クィディッチとクリスマス
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11月に入ると、多くの生徒がクィディッチのために
浮足立っていた。
クラルスはそこまで盛り上がる方ではないが、
双子のウィーズリーや同室のアンジェリーナが出るため
応援をしている。

『アンジェリーナ、怪我しないでね』

「大丈夫よ、今年こそは優勝を奪い取ってみせるわ!」

めらめらと闘志を燃やすアンジェリーナに
心から怪我をしないように祈るクラルスだった。

『フレッド、ジョージ、2人も気をつけてね』

ジョ「姫が応援してくれるんだから大丈夫さ」

フ「俺たちは姫のために戦うぜ」

『うん、グリフィンドールのために戦ってね』

クィディッチは見てるだけでもハラハラしてしまう競技だ。
手に汗を握るほど緊張してしまうが、フレッドとジョージの
いつもと変わらない掛け合いを見て少しホッとする。

フ「姫、ここは1つご加護を」

ジョ「戦いに向かう騎士のために」

「「我らにキスを!」」

双子はそれぞれの方頬をクラルスに差し出し、
キスをねだってっ来た。
クラルスは恥ずかしくもありながら双子がそれで頑張れるならと、
背伸びをしてそれぞれの頬に優しくキスを落とした。

「「ありがと!姫!」」

双子は順番にクラルスとハグを交わすと、
選手たちが集まる更衣室へ走っていった。
クラルスも双子を見送るとすでに観客席にいるであろう
妹たちのもとにむかった。

ハーマイオニーたちはクラルスの席を空けていてくれた。
クラルスは有り難く思いながら座ると、
ちょうど試合が始まった。

同じグリフィンドール寮のリー・ジョーダンの実況を
聞きながら、両手を握って祈りながら試合を見ていた。

そこにスニッチを見つけた両チームのシーカーが
スニッチを追いかけ急降下をした。
ハリーがスニッチを掴もうとしたとき、スリザリンのシーカーが
反則行為を行って、ハリーを地上に突き落とそうとしたのだ。

それから間もなく、ハリーは箒の制御ができなくなった。
先ほどの反則行為でどうかしてしまったのかという声が聞えてきた。
その声に対してハグリッドは否定をした。

「強力な闇の魔術以外、箒に悪さは出来ん。
 チビどもなんぞ、ニンバス2000にはそんな手出しはできん」

ハグリッドの言葉を聞くや否やハーマイオニーはハグリッドの
双眼鏡をひったくり、なぜか観客席を見回した。

『ハーマイオニー?』

ロ「なにしてるんだよ」

ハ「思ったとおりだわ……スネイプを見てみて」

ハーマイオニーは双眼鏡をロンに渡した。
双眼鏡でスネイプを見たロンはあっ、と声を漏らした。

「きっと箒に呪いをかけてるんだわ」

『ちょ、ハーマイオニー?!』

ハーマイオニーは立ち上がってどこかへ行ってしまったのだ。
クラルスにとってはなにがなんだかわからなかった。
スネイプが箒に呪いを?なぜ、考えても考えても、
答えは出てこなかった。
間もなくしてハリーの箒はおとなしくなり、
制御ができるようになっていた。

そして、試合の結果は、
ハリーがスニッチをのみこんで取ったことで
グリフィンドール寮の勝ちとなっていた。

クラルスは試合に勝ってうれしい反面、
ハーマイオニーたちがなにやら危険なことに
足を突っ込もうとしているのではないかと心配になった。
気になるところではあるが、無事に試合を終えた双子に
勝利の祝福をすることが先だと考えた。


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