Harry Potter  ビル

□ハロウィーン
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とある木曜日、クラルスはハーマイオニーやネビル、
ハリーとロンの1年生組と一緒に朝食をとっていた。

「お姉ちゃん、他に気をつけることはないの?
 本に書いてあることは全部暗記したわ
 でも、実際に乗るとどうなのかしら」

ハーマイオニーは少しでも飛行に対する不安をなくそうと
クラルスにアドバイスを持ち掛けていた。
一緒にいた飛行が初めてのネビルやハリーも耳を傾け、
初めてではないがロンも授業となると緊張があるのか
話を聞いている。

『私も初めて乗ったときは緊張したの覚えてるよ
 でも、楽しみでもあったかな
 アドバイスするなら、怖がらないこと
 怖がると箒が怖がる気持ちを汲み取って応えてくれないの
 大丈夫、最初の授業でそんなに高くは飛ばないから』

クラルスの話をハーマイオニーは食い入るように聞いていた。
クラルスはそんなハーマイオニーの髪を安心させるように優しくなでた。

『細かいことはフーチ先生が教えてくれるわ
 フーチ先生の言うことをしっかり守って頑張ってね』

フ「姫〜」

ジョ「そろそろ行こうぜ〜」

『はーい!
 たいしたことは言えなかったけど、
 飛んでみると怖さよりも楽しさが勝るから
 またね!』

「お姉ちゃん、ありがとう!」

クラルスはフレッドとジョージが迎えに来たため、
1年生組に手を振ってから離れていった。

ジョ「なに話してたの?」

『箒の乗り方について少しね、ジョージ』

フ「そういやロニー坊も前に落ちそうになったよな」

ジョ「チャーリーのお古に乗って調子に乗ってな!」

箒の話をしていた双子は閃いたと言わんばかりに
顔を見合わせた。

フ「そうだ、今度ただの箒とすり替えて置いてやろうぜ」

ジョ「それはいいな相棒、きっと箒が反応しなくてびっくりするぜ」

クラルスを挟んで堂々と次の悪戯を計画するフレッドとジョージ。
クラルスは呆れたようにもう定番となった台詞を言った。

『……やめなさい!!』

その日の放課後、フレッドとジョージはクラルスに秘密だと言って
教えてくれた。
ハリーがグリフィンドールのクィディッチのシーカーに選ばれたと。
最年少のシーカーが誕生した、と。




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