Harry Potter  ビル

□姉妹と組み分け
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今学期からホグワーツ魔法学校3年生になるクラルス・グレンジャーは、
同じく今学期から1年生として入学する妹のハーマイオニー・グレンジャーと
共にコンパートメントで話をしていた。

「ああ!もう待ち遠しいわ!」

『ふふ、さっきから同じことを言ってるよ?』

「だって!お姉ちゃんと同じ魔法学校に入れるだなんて
 本当に夢みたいなんですもの!」

『私もハーマイオニーと離れなくて本当にうれしい
 離れていた2年間は本当に寂しかったもの』

「私もよ!お姉ちゃんが学校に戻るたびにつらくて……」

『わかってるよ、これからは一緒に勉強しましょうね』

「ええ!!」

向かい合う姉妹の表情は本当に嬉しそうだ。
その時、コンパートメントをノックして一人の男の子が泣きながら入ってきた。

『あら、どうしたの??』

ネ「あ、あの、僕のヒキガエルが逃げちゃって、見てないかな?」

ハ「ヒキガエルが?大変!」

『ごめんね、見てないの。でも早く見つけないと怪我しちゃうかも』

ハ「お姉ちゃん、一緒に探してあげましょう!」

ネ「いいの??」

『もちろんよ』

ヒキガエルを探す男の子はネビル・ロングボトムと名乗った。
ネビルからヒキガエルの詳しい情報を聞いて、3人は手分けして
各コンパートメントを訪ねることにした。
クラルスは汽車の真ん中あたりでコンパートメントを訪ねた。

ジョ「姫じゃないか!」

フ「姫!会いに来てくれたのか!」

『違うわ、ネビルって子のヒキガエルがいなくなっちゃって探してるの』

フ「さすが姫!困ってる人を放っておけない優しさ!」

フ「分け隔てなく手を差し伸べるその姿は、お姫様そのもの!」

ジョ・フ「「素晴らしい!!」」

『見てないってことね、じゃあね』

訪ねたコンパートメントには双子のフレッドとジョージ・ウィーズリーがいた。
外見がそっくりな2人は母親でさえも間違えるというが、クラルスにはなぜか区別がついた。
2人とはホグワーツに入学以来の友人であるため、扱いには慣れていた。
クラルスは早々に双子のコンパートメントを後にした。
後ろから「姫〜!」と叫ぶ声が聞こえるが無視をした。

いくつかコンパートメントを訪ね歩いていると、ハーマイオニーとネビルが
1つのコンパートメントに入っていくのが見えた。

『ハーマイオニー?』

「あ、お姉ちゃん、この子が魔法をかけるんですって」

コンパートメントを除くと黒い髪の男の子と赤毛の男のがいた。
どうやら赤毛の男の子が膝の上に乗っているネズミに魔法をかけるようだ。

「いくよ……お陽さま、雛菊、溶ろけたバター。デブで間抜けなねずみを黄色に変えよ」

赤毛の男の子は杖を振ったが何も起こらない。
ネズミは鼠色のままでぐっすり眠ったままだった。
クラルスはその呪文が嘘の呪文だとわかり苦笑いを浮かべた。

「まぁ、あんまり上手くいかなかったわね。私も練習のつもりで簡単な呪文を
 試したことがあるけど、みんなうまくいったわ。私の家族にお姉ちゃん以外に
 魔法族はいないの。だから、手紙をもらった時は驚いたわ、でももちろん
 うれしかったわ。お姉ちゃんと一緒だし、最高の魔法学校だって聞いてるもの。
 教科書はもちろん、全部暗記したわ。それだけで足りるといいんだけど……。
 私、ハーマイオニー・グレンジャー。あなた方は?」

2人の男の子はハーマイオニーが一気に言ってのけたことに唖然としていた。

「僕、ロン・ウィーズリー」

「ハリー・ポッター」

『ハーマイオニーは真面目なのよ。私は姉のクラルス・グレンジャーよ』

ハーマイオニーはハリーポッター本人だと聞いてテンションが上がって
また一気にしゃべりだしていた。
クラルスはロンの方に話しかけた。


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