長編

□拘束と再会
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 ホ「あぁ、また会えるとは今日はいい日だ ……ミスター・ノーバディ!!
   イギリス生まれの気取った犯罪者をなぜこの部屋に連れてきたのか聞かせてくれ」

 デ「…でけえ口たたくんじゃねえよ、自分だってムショに入ってただろ」


刑務所にいるはずのデッカードがここにいる事実にホブスは黙っていられない
…… それはホブスだけではなかった


 レ「……あんたがやったこと忘れてないよっ」

 テ「こんなやつ、チームに入れねえっ……!」

 デ「俺はお前らのチームに入らねえよ、俺が興味あるのはチームやファミリーじゃねえ、 ……サイファーだ 」

 ホ「あの女に雇われたいのか??」

 デ「サイズがちいせえ服ばっか着てっから頭に血が回らねえんじゃねえのか??」


まさに売り言葉に買い言葉だ


 デ「サイファーは俺のところに来て、俺と弟にナイトシェードを盗んでくれと頼んだ」

 『っわわ?!!』 


デッカードはカレンの腰を抱きながらホブスへと歩み寄ったため、カレンも必然的に歩みを進めた。
今にも殴り合いが始まりそうな2人の間にノーバディは割って入る


 ノ「君の弟のオーウェンのことも忘れてない、昔はひどい乱暴者だったが今は極秘刑務所に収監されている」

 デ「それもサイファーのせいだ、っあの女にその仕返しをしてやるんだ」

 ホ「その前に俺がお前を物理的にっ!!」

 ノ「止めろ! …見ろ、彼女も君らに挟まれて困ってる」

 『……助けるのが遅くありませんか?』


ノーバディのおかげでようやくカレンの置かれた状況に話がうつった
カレン自身もいつ2人が殴り合い始めてしまうかとドキドキしていた


 ホ「…デッカード、なぜ彼女を抱いている? 今すぐその汚い手を離せ」

 デ「お前の腕は汗臭くて触られたもんじゃねえだろ? カレンは俺の女だ 」

 『……もうやだ、帰りたい』


デッカードの俺の女発言により、この部屋にいる全員の視線が真帆へと集まった。
真帆はそんな視線に耐えられず両手で顔を覆ったのだった。


 ラ「というか知り合いだったのね」

 レ「いつから……」

 デ「お前らと知り合うずっと前からだよ」

 ロ「っじゃあ、ゴッド・アイの時にはもう知ってたのかよ!!」

 『……そうです、でもデッカードが関わっていると知ったのは高層ビルでのパーティーの時です』

 レ「でも今まで言わずに黙ってた」

 『ドミニクには話しましたよ』


カレンは腹をくくってドミニクと話したことを説明した

ドミニクももちろん驚いていたが、カレンをメンバーから外さなかった
それは結果的にはであるが
盗んだゴッド・アイはまた敵の手に落ちた
ドミニクはラムジーを守ることに尽力してほしいと

 
 『デッカードがみんなの仲間にしたことは聞いていましたから、
  ドミニクのやろうとしてることを止めるつもりはありませんでした』


カレンは迷いなく言い切った
確かに真帆は邪魔するようなことは一切しなかった
みんな、そのことはわかっているためそれ以上問い詰めることはなかった


 ロ「……そいつの女ってのは?」

 『……それは私も初耳です』


ローマンも問い詰めることはやめたが、しかし聞き捨てならないことはある
あいにく真帆もその問いかけには答えられない、本人も聞きたいのだから


 テ「じゃあ、ミスター・ノーバディと知り合いなのは何故だ?」

 ノ「それは企業秘密だ」


テズの質問にはノーバディが答えた
答えにはなっていないが


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