if story

□Up All Night
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「よし!そうと決まれば僕らの5年間を埋めないとな!着替えるからちょっと待っててくれ!」
突然の着替え宣言に戸惑いつつも飲みかけの紅茶を受け取り寝室に駆け込むガイアを見送った。
…なんだ。なんなんだ着替えって。今着替えないといけないようなところがこの会話にあったのか?5年間を埋めるって?
そう思ったのもつかの間、ズボンに履き替えたガイアが布の山を抱えてバタバタと戻ってきた。
なるほど、ズボンか。そうだよな、確かにそうだ。そうだよ。それでこそだ親友!
「ところで何を持ってきたんだ?」
「スカートだよ!ライナーの分もあるよ!今夜は楽しもう!」
まさか履けと?と若干引き気味だった俺の目の前でガイアがスカートを1つ、フルスイングで暖炉に叩き込んだ。
「今夜は暖炉でキャンプファイアーだ!子供だった時は火遊びなんてできなかったけど、今ならもう好きなだけできるな!」
そうはしゃぐガイアの顔を見て、本当に今夜だけで5年が埋まりそうな気がした。
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