story

□Shule Aroom
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この夏休み明けのテストは僕ら予備隊にとってとても重要なテストになる。
戦士候補生と予備隊の合同テストだからだ。

そもそも予備隊は戦士候補生の補佐以前に、戦士候補生達が教官殿の期待通りの育成を成さなかった場合の欠員補充要員であり、僕らはその努力次第で戦士候補生の座を脅かす存在になり得る。
つまり僕も今回のテストで良い結果を出すことができれば、ライナーと同じ戦士候補生になれるかも、あるいはライナーが目も当てられないような結果を出したら、一緒に予備隊になるかもしれない。
今の「九つの巨人」も任期の終わりが迫っているから、僕も顎の巨人の継承先が決まる前に戦士候補生になっておきたいのだ。

そんなわけで夏休みの後半僕達はテストに備えて組手練習や森での障害物走をした。
僕もライナーも結構頑張って屋外で運動したんだけど…したんだけども、どういうわけか僕らの肌は赤くなってヒリヒリするばかりで、ついに夏らしい日焼けをする前に夏休みは終わってしまった。
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