長編
□no title(仮)【学園】
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それは、婆娑羅学園の合格発表の日。
3月1日
合格の自信は、正直に言うと100%あった。
何故なら…ずっと学年トップの成績だったからだ。
本当はもっとレベルの高いところの推薦を受けていた。
だが、家からはとても遠く、引っ越すのも面倒だった。
因みに私は両親が他界し、兄さんと二人暮らしをしている。
兄さんとはまぁ、仲が良い。
時々暴言を吐き合いながら戦闘したりはするが…。
私も兄さんも、モデルとダンスの仕事をしている。
中々収入は大きく、貯金も十分にできている。
そんなこんなで今の家から出ていくつもりはない。
合格発表の紙を見ると、成績トップの場所に藤咲凛と書かれている。
それは予想していた(自分でもうざいってわかってる)。
もう二つ、トップの場所に名前がある。
………毛利元就、竹中半兵衛。
マジか…私と同じく満点。
「凛、どうかした?」
兄さんの藤咲修也が話しかけてくる。
「いや、トップが私合わせて三人いたから」
「確かに珍しいな」
「まぁいいや。約束通り合格祝いでアイス奢ってよ」
約束の方が大事だ。