遊戯
□今時の魔法少年【学園編】
■怖いから言うことをきく。■
「わ、わかったからっ。何でもするからそれ以上触るなっ!」
「………………残念だな」
渋々といったようすで翔真はオレの太股から手を放した。
それでもまだ諦め悪くスカートの裾を摘んで持ち上げたりして遊んでいる。
……怖い…………
無表情だからこそよけいに怖さが際だっていた。
「な……何をすればいいんだよ」
恐る恐る訊ねたオレの前で翔真は無表情なまま口を開いた。
「敵と闘うんだ。場所は君の学校で、敵に学校を支配されないようにするのが君の使命だ。魔法は……」
「ちょっと待てっ、どうしてオレの学校なんだっ」
「イヤか?ならば別の場所にするが……」
何で変えれるんだ。とか、どうしてそんなに詳しいんだ。とか訊くことはいろいろあるはずなのに、淡々と話を進めていく翔真にオレは何を訊けばいいのかすら分からなくなってくる。
「……いい。話を続けろよ」
「魔法は4種類で、『フレア』が火で攻撃魔法。『レイン』が水で回復魔法。『スカイ』が風で混乱魔法。『ガイア』が土で変化魔法になっているが、環境によっては仕えない。『フレア』が火の無い場所では仕えないとかな」
面倒くさい。
かなり本気で思った言葉なのだが、また襲われても困るので黙っている。
「相手にもいろいろ決まりがあるから条件は変わらない。と、いったところだな。何か訊きたいことは?」
「えっと……お前は何なんだ?」
「僕はサポートをする。君の質問に答えたり、環境を整えるのが仕事だ。手は貸してはいけないんだが、君が気に入ったから触らしてくれたら手伝ってやってもいいぞ」
表情もないままセクハラなことを言い切る翔真にオレは頭を抱えてしまう。
触られるのはイヤだが、こんな訳の分からないのを一人でこなすのはちょっと辛いかも……
- ※こうなったら毒喰らえば皿までだっ。
- ※やっぱり、怖いからイヤだ。
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