小説2

□本物になりたい
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比較的大きいながらも、女の子らしさの少ない教会の一室。

昼間・・・・徹底的に打ちのめされた。
一人では耐えれる自信もない四人は、神父さんの提案もあり一緒に寝ることになった。

お祈りや食事の間、テンションの高い子供たちを相手にしつつも四人の心は沈んだままだった。

子供たちを寝かせ、れにの部屋に集まった四人。部屋の広さと、神父さんの理解もあり、れにに出会ってからのお泊りの回数は10回を裕に越していた。
順番にお風呂を済ませ、いつからか当然のように置いてあるパジャマに着替える。

「ねぇ・・・今日のあの人って・・・」

「そうそう 失礼しちゃうよね〜・・・」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・」

思い出したように話し出したはいいが、続かない会話・・・


「でも・・・正直 どう思う? モノマネって・・・・」

詩織が問いかけると夏菜子と彩夏はすぐさま否定する。

「え! いやだよそんなの!」

「よく似てるねーって笑われるってことでしょ?あたしもなんか嫌だな れにちゃんは?」

「・・・ごめん・・・私のせいだって言われちゃった・・・・」

「違うよ!れにだけのせいじゃないよ!」
「そうだよ!あの人はれにちゃんのこと知らないんだよ!」

「・・・でも・・・多分あの人もMCZのこと大好きなんだと思う・・・だから・・・」

「・・・・・・・・」

「なんか  悔しいね・・・」

「うん  悔しい・・・」

「そもそも・・・私達って・・・・何なの? にせもの?」

「そんな・・・じゃ 夢とか見ちゃいけないのかな・・・・」

「違うよ!!私たちは・・・・・私たちは・・・」

「・・・・・なんなの?」

「・・・そんなの私だってわかんないよ!」

「ごめん・・・・」

「あっ・・・ううん・・・」



「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」




結局夜遅くまで話すも、落ち込みに拍車をかけるだけであった。


しかし・・・

その落ち込みが大きいほど、
その絶望の闇が深いほど
それぞれの心にが熱く灯しだされる一つの想い・・・・



ももいろクローバーZになりたい!
ももいろクローバーZになりたい!
ももいろクローバーZになりたい!
ももいろクローバーZになりたい!
ももいろクローバーZにならないといけない!
ももいろクローバーZにならないといけない!
ももいろクローバーZにならないといけない!
ももいろクローバーZにならないといけない!


なりたい理由、なる方法なんて全く分からない。
けれど、ならないといけない!

それぞれ布団に入り込んでも、この想いだけは4人ともどんどん強くなっていった。

夏菜子と詩織、彩夏とれに。それぞれ布団の中で固く握られた手は夜が更けても離れることはなかった・・・・
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