リボーン夢小説
□その青年、凶悪
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並盛町―夜9時―
――ドスッ――
風紀の腕章を持つ少年を、ぶちのめす影が二つ。
「よえーよえー、風紀委員恐るるに足らーず!」
ヘアピンを沢山付けた、如何にも頭の足りなそうな…否、獣じみた思考回路を持つ少年がぶちのめした獲物に向かって言う。
「貴様ら…何者だ…」
風紀委員はその少年に向かって問う。
「んあー?
遠征試合にやってきた、となり町ボーイズ?」
「それ、つまんないよ。
早く済ましてよ犬」
もう一人、だるそうな眼鏡の少年。
頬には何故かバーコード。
「こいつ、何本だっけか?
ちょっくら頂いていくびょーん!」
チャッ、とペンチを取り出した犬と呼ばれた少年。
「なっ、何をする気だ!?」
さぁっと青ざめる風紀委員。
「恨まないでね〜、上の命令だから」
動物的笑みを浮かべた犬は、風紀委員に詰め寄る。
「まて!
や…やめ…!!」
逃げようともがく風紀委員に、犬は。
「ほい」
――バキャ――
「うぎゃあああ!!」
何かをへし折る、音。
「…♪」
――そして、それを闇に溶けて眺める、愉しげな…漆黒の青年…――
「あれが噂の黒曜中の犬と千種ね〜、…まだまだ青臭さっ!」
辛辣な笑みを浮かべたその胸元には…漆黒のおしゃぶり。
「えーっと、次は…沢田綱吉の所を見に行ってみよ♪」
漆黒の青年は、いっそ凶悪な…愉しげな笑みを浮かべ闇に消えた。