スマブラ

□3人組
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『マスター、いるー?』


ドアをノックして、ユエはマスターとクレイジーの部屋に訪れた。


狂「あ?ユエか?入れ。」

『おじゃましまーす。』


ユエは部屋の中に入り、ドアを閉めた。部屋にはクレイジーだけがいた。


『マスターいないの?』

狂「いねぇよ。彼奴は仕事で出掛けてるぜ。」


クレイジーも仕事があるらしく、ずっとパソコンの前でキーボードを叩いている。


『マスターとお出掛けするって話してたの、来週の話だったかな…。』

狂「ほー…。」


クレイジーは少し不機嫌そうにキーボードを叩く。


『…つまんない…。』


ユエはころん、と勝手にクレイジーのベッドに倒れる。


狂「…暇なのか?」

『うん…今日はマスターと遊ぶって思ってたから…。』


と聞くと、クレイジーは手を止め、ユエが寝ているベッドに座った。


『クレイジー…?お仕事は?』

狂「あー…いい。終わって無ぇけど終わった。」


クレイジーはユエの頭をぽんぽん、と撫でる。


『ん…いいの?』

狂「いいつってんだろ。」

『ありがとう、クレイジー。』


ユエはクレイジーの手にすりすりと擦り寄る。


狂「(可愛すぎんだろ、オイ…。)」


クレイジーはニヤケが止まらず、思わず広角が上がってしまう。


狂「で、何して遊ぶんだ?」

『うーん…。』


そう考え始めて1分が経つ。


狂「…。特に決めてねぇなら、お菓子でも食ってゆっくり決めたらどうだ?」

『お菓子あるの?』

狂「ああ。チョコレート、お前好きだろ?」

『うん!』


ユエはむくりと起き上がり、口を開けている。


狂「…なんだ?」

『ちょーあい。』


口を開けながら喋ってるので間抜けな声を発する。



狂「(やっべぇ…可愛い。)」

『クレイいー?』

狂「あー、その状態で俺の名を呼ぶな。気が狂いそうだ。」


クレイジーはアーモンドチョコを手に取り、ユエに1つ食べさせる。


『ん…!アーモンド!』

狂「ああ、お前好きだったろ?」

『うん!覚えててくれたんだね。優しいなぁ、クレイジー。』

狂「…(ああ…マジで脳が蕩けそうだ…)。買ってきたのはマスターだぞ。」

『私マスターにアーモンドチョコ好きって教えた事ないし、むしろマスターはあんまり好きじゃないって言ってたの聞いた事あるよ。』

狂「…、へぇ。」

『クレイジー、選んで買ってきてくれたんでしょ?優しんだね、大好き。』


にへーっと笑顔を向けるユエ。


狂「…脳死。」

『え?なんか言った?』

狂「なんも。」

主「ただいまー!」


勢いよく、部屋に入ってきたのはマスター。


主「ユエちゃーん!!来てたんだね、いらっしゃーい!」

『マスター!』


部屋に入ってきたマスターは迷いもなくユエの方へ走って行き、ぎゅーっと優しく抱きしめる。


狂「!」

『どうしたの、マスター?』

主「私ね、ユエちゃんに会いたいなーって思ってて!そしたら部屋に居たから吃驚しちゃってね!ぎゅーってしたくなっちゃった!」

『マスターとクレイジーにならいいよー。』


ユエはにこにこと笑い、マスターを抱きしめ返す。


主「わあ、ユエちゃんあったかいなぁ♪」

『えへへ…なんか嬉しい!』


そんな話をしているとクレイジーはベッドから立ち、パソコンの前に座り、キーボードを打ち始める。


『クレイジー?仕事?』

狂「そ。」

主「(やば!クレイジーの機嫌超悪い!)」

『私が暇そうにしてたから相手してくれたんだね、ありがとう、クレイジー。』

狂「…ああ。」

主「(あ、ちょっと喜んだ。)」


クレイジーはキーボードをカタカタと素早く打ち続ける。



主「(でも私はパソコン苦手だから手伝えないし…、でもクレイジーの機嫌悪くさせたのも私だし…どうしようかな。)」

『マスター?』

主「ん?どうしたの?」

『ずっとクレイジーの事見てる。好きなの?』

主「えっ、勿論好きだよ。私はみんなの事大好きだもん。」

『やっぱりー!』

主「でもユエちゃんの事は特別好きなんだ♪」


ダンッと机を叩くクレイジー。


主「(や、やばい…ユエちゃんが部屋から居なくなった時が怖い!)」

『私もみんなの事大好きだよ。私もマスターとクレイジーの事は特別好きなの。だから…。』


と、言うと、ユエはクレイジーの方へ近づく。









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