ブレフロ

□呼び間違い
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『ん〜…最近、魔神討伐依頼が多すぎて疲れたなぁ…。』


ユエはレイドから帰ってきて家のリビングにドカッと勢いよく座った。


「ユエ、おかえり。」

ゼ「おかえりさん。」

『んぁ、ゼルナイトとエルクか。ただいま。』

ゼ「随分とお疲れじゃねーか。」

『最近レイドの依頼が多くてさ…。』

「お疲れ様。お茶でも淹れてあげよう。」

『ありがと〜、でも冷たいお茶のがいいな。』

「分かった。とってくるよ。」


エルクはキッチンの方へ向かい、飲み物を取りに行った。


ゼ「エルクって気の利くかーちゃんって感じだよな。」

『ああー…すごく分かる。』

ゼ「ま、エルクってたしか62歳だっただろ?ユエの事、孫娘みたいに思ってるんじゃねーか?」

『自分で言うのは変だけど、可愛く見えちゃうもんなのかな。』

ゼ「そーゆーこった。因みに、自分で言ってもいいぐらいアンタは可愛いぜ?」

『ゼルナイトってほんとチャラいなぁ。』

ゼ「ユエのハートも盗み出したいのさ。怪盗だからな。」

『なるほど。』

ゼ「なるほどじゃなくて、盗みだしてぇんだって。」

『なるほど。』

ゼ「てめぇ。」

「召喚師になんて口の利き方をしているんだ。」


お茶をくんだエルクが2人の元へ戻ってきていた。


ゼ「俺はユエとイチャイチャ話してんだ。」

『うん、イチャイチャしてた。』

「簡単にそんな言葉を使わない!ほら、冷たい麦茶だ。」


ユエはお茶が入ったコップを手渡しで受け取った。


『ありがとう、パパ。』

「「!?!?」」

『ん?…!!』


先生をお母さんと言ってしまうようなミスに気付き、少し目を逸らす。


『今の無し!』

ゼ「アンタ可愛らしい事するなぁ…。」


ゼルナイトは笑いを堪えている。


『わ、忘れて!』

ゼ「アンタ、いつもハーレムになりたい、なんてもっと恥ずかしい事言ってるだろ。」

『恥ずかしくない!ハーレムにはなりたいっていつも思ってる!でも今のは無意識だったから…!!』

「…もう一度呼んでくれないか?」

『えぇ!?気に入ったの!?』

ゼ「プッ…くく…、アンコールだってよ?」

「なんか…とってもしっくりきてな。」

『めっちゃ恥ずかしいんですけど…。』








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