White Magic

□05.Dram Kingdom
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05.Sakura Kingdom



リトルガーデンを後にした麦わら一味は、船上でそれぞれに過ごしていた。



「これでやっとアラバスタへ帰れるわね」


ナミはホッとしてビビに言った。
ビビはイガラムのことを思い出し、早く国へ帰りたい一心だった。



ゾロは更に強くなろうと素振りを行なっている。その近くでエリーが膝を抱えて心ここに在らずと言った表情でぼんやりマストを見上げていた。



「はァ…」

エリーが溜息をつくとゾロはエリーの存在に気付き今にも1000回を超す素振りの手を止めた。


「どーしたんだよエリー お前らしくもねェ 溜息なんかついちまって」


いつもは元気にルフィ達と走り回ってるエリーが明らかに覇気がない事に引っかかったゾロは何だか気持ち悪かった。


「うん… リトルガーデンでいろいろあったんだァ」


エリーはリトルガーデンでの事を話すと、ゾロもまた素振りを始めた。



「へェ なんだかすげェ話しだな で何か 次はその"砂漠の魔女"を探せば良いのか」


ゾロがそう言うと、ルフィが"魔女"と言う単語に反応してワクワクした目で話に入って来た。


「その魔女って強ェのか!?」

「わかんない とにかくその人に会えば何か助けてくれるって…」


少し暗い顔になるエリーに今度はウソップが口を開いた。


「あんまりシケた面してっと良い運まで逃げちまうぜ! いつものエリーはどこいったんだよ」

「そぉさ!! 行ってみなきゃわかんねェじゃねェか!! おれ達が付いてるから安心しろ!!なっ」


続けてルフィの笑顔と言葉にようやく安堵したエリーは、よーし!と伸びをし、二階部分へ駆け上った。


「エリー 歌いまァーす!!」

「いや 急過ぎだろ…!!!」


クルー全員が突っ込んだがエリーの歌声は素晴らしかった。時間が経つのを忘れ聞き入るほどに。


「エリーお前歌上手ェんだな!!!」


ルフィの素直な言葉が嬉しくて更に笑顔になるエリー。
ゾロもその笑顔につられてニヤッとしたのだった。








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ナミが部屋で休みたいと言った時だった。

ばたっ



「みんな来て!!! 大変っ!!!
ナミさんが…!!!ひどい熱を……!!!!」




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