銀魂夢
□偽恋人騒動3
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名無しさん「はぁ〜、何でこんなことに〜涙」
一人自問自答する名無しさんは須藤の屋敷へと来ていた。後ろには真選組一同が揃っている。 名無しさんの一大事に皆で応援に来たのだ。
山崎「いったいどういう勝負をするんですかねぇ。ねぇ、副長。」
土方「ふっ、男が女をかけて正々堂々勝負するって言ったんだ。俺らはどんな勝負でも黙って見届けてやるだけだ。」
山崎「でも、その勝負には名無しさん副隊長の運命がかかってますからね。あっ、来ました。沖田隊長がんばれ〜!」
山崎に続き沖田を続々と応援する隊士たち。
隊士「名無しさん副隊長をあいつに渡してなるものか。沖田隊長ファイト!」
そんな声援を尻目に須藤は沖田に対峙する。
須藤「良く来てくれた沖田くん。いや沖田。君には名無しさんは渡さないよ。 名無しさんに相応しいのはこの俺だ。」
沖田「へぇーへぇー、そうですか。そんなことより早く勝負をはじめやしょうぜ。」
須藤の挑発を切り捨て沖田は面倒くさそうに答える。
名無しさん(あぁー心配だわ。私の運命をあんな奴が握ってるなんて。)
須藤「俺も同意意見だ。では勝負の内容を説明しよう。
勝負は我が社が開発した来月発売予定の新型ゲーム機OWeeのどらごんはんたーで決める。」
一同「!?!?ゲームで」
須藤「そうだ。このどらごんはんたーは新型ゲーム機OWee最大の売りバーチャルコントローラーに対応したゲームだ。」
山崎「あっ、俺CMで見ましたよ。なんでもまるでプレイヤーはゲームの世界に入り込んだようなプレイを楽しむことができるって!」
山崎の言葉に同意しながら
須藤「そうだ。ゲームなら俺と貴様の身体能力の差も関係なく平等だ。」
沖田「なるほど。で勝負の内容は?」
須藤「勝負は名無しさんを先に救い出した方が勝ちだ。」
名無しさん 「???私を?」
まさかのところで自分の名が上がり名無しさんは驚く。
須藤「そうだ。簡単に言えばこのゲームは魔王に囚われた姫を勇者が救い出す物語だ。
だから名無しさんにはヒロインの姫役をやってもらう。
そして俺たち勇者役は姫を救いにいく。つまりいち早く 名無しさんを救えた方が勝ちと言うわけさ。質問は?」
沖田「ねぇぜ。」
須藤「それじゃあ一つ捕捉で、今回の勝負はカメラで撮影させてもらう。そして勝負内容は全国にゲームのプレイCMの一貫として配信される。」
一同「!!!?」
名無しさん「全国に配信ですって!!」
沖田「ふーん、念には念をいったことを。おらぁそんなことされようが関係ねぇ。」
須藤「勝負をより公平にするためのちょっとした演出さ。さてさてそれじゃあコントローラーを装着したまえ。勝負を始めよう。」
名無しさん (チンピラワンコとにかく頼んだわよ!)
名無しさん は心で必死に勝利を願うのだった。
須藤「準備はいいかい。それじゃあゲームスタート!」
須藤の声で勝負が開始した。
沖田「へぇーなるほど確かにゲームの世界に入ったみてぇだ。」
沖田の目の前には西洋の街並みが広がっている。自身の格好も某ドラ○クエストの初期装備のような状態になっていた。
沖田「さてさて、あのメスネコを救うっていってもどうしたもんでさぁ。」
山崎「あーもうなにちんたらしてるですか!RPGの基本と言えば情報収集でしょ。
沖田隊長取り合えず誰でもいいから声かけて!」
スクリーンを見ながら山崎が沖田に叫ぶ。
沖田「あー、何かザキの声が聞こえたな。あいつ声かけろって誰に命令してやがる。」
山崎「そんなぁ、俺はべつにアドバイスしただけですよ〜涙」
沖田「ちっ、めんどくせぇがおいそこのお前魔王はどこだ?」
山崎「えっ、いきなり魔王の居場所聞くの?わかってないよねあの人。これRPG だよ!ロールプレイングゲームだよ!」
村人「これはこれは旅の方。魔王の居場所だなんて恐ろしいこと聞くもんだ。どこで魔王の配下が紛れてるとも知れず…」
沖田「ぐだぐだまどろっこしい、知ってたら早く教えな。魔王倒してこんな茶番直ぐにでも終わらしてやらぁ。」
山崎「レベル1で武器も初期装備のくせに魔王倒しに行こうとしてるよあのアホがぁー!」
土方「大丈夫だ。総悟は強い。」
山崎「ゲームなら身体能力が平等だと須藤さんも言ってましたよね?副長ぉ!!」
村人「ここから北に山を越え、海を渡り、更に深い森を抜けたその先に魔王の城はあるそうじゃ。そして、その城のてっぺんに姫は幽閉されておるらしい。」
沖田「またえらく遠いな。めんどくせぇー。」
村人「道のりは深く険しい。まずは北の山を目指しなされ。しかし、ゆめゆめ気をつけなさい。街を一歩でれば魔王の配下がうようよおる。」
沖田「そうかい。ご忠告わざわざどうも。それじゃあ、俺は行くとするか。」
山崎「ほっ、やっとスタートですねってえー沖田隊長!!!どこいこうとしてるんですか?」
沖田「どこって魔王の城目指すにゃしっかり準備していけって言われたがあいにく金がねぇ。だからちょっくらモンスター倒しに行こうとしてるだけでさぁ。」
そう言ってカジノへと向かう沖田に山崎がすかさず突っ込む。
山崎「そこにモンスターはいませんよぉ!いるのは欲望と言う名のモンスターだけですよ沖田隊長ぉ〜!!」
しかし、山崎の叫びもむなしく沖田はカジノへと入っていった。その頃名無しさんはというと
名無しさん「何でカジノじゃボケぇー💢」