ぬらりくらり

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ある夜のこと、陽菜は少し怖いと感じた夢を見た。
暗闇の中で父親が倒れ赤い血を流しているのだ。
血は暗闇の中でも存在感がありあまりの恐怖感に陽菜は飛び起きた。
『いやっ!はぁはぁ…』
「どうかされましたか?姫」
首無は魘されて飛び起きた陽菜に声をかけた。
『くび…なし…』
「どうかされましたか?」
『こわい……』
「え?」
『こわいゆめをみたの…』
「だから飛び起きてしまったんですね」
『うん…』
「ちゃんと寝るまで側にいますから…ゆっくり寝て下さい
まだ朝まで時間がありますから」
『うん……』
少ししてまた寝始めた。
その後は魘されず朝を向かえた。
だがこの日から必ず夢に1度は魘されまた寝始めるを繰り返すようになってしまった陽菜。
世話係たちはしばらく様子を見ることになった。
まさかこの夢が現実になってしまうなどこの時は誰も知らなかった。
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