ぬらりくらり

□3
3ページ/3ページ

「まさかっ珱姫!?」
『う…ん…はるな…の…おばあ…ちゃん…だって…おし…え…て…くれ…たの…』
「珱姫が陽菜を助けてくれたのか!」
『その…ひと…が…おとう…さん…の…こと…お…し…えて…くれ…たの…』
「すまんのぅ…鯉伴を助けられんかった」
『はるな…も…おとう…さん…
たす…け…ら…れ…なく…って…』
「何があったんじゃ!?」
『よく…わから…ないの…おんな…の…こ…
けほっ!はあはあっ…ひゅーひゅー』
「陽菜!?」
突然傷口の胸元を掴み苦しそうに呼吸をする陽菜。
それには部屋にいた皆が慌て出す。
鴆は陽菜の異変に診察する。
「これは…っ」
「どうした!?」
「いつもの気管支の発作みてぇだが…
気になるな…
これ…傷口のまわりに変な痣が浮かんでやがる」
「なんじゃと!?」
ぬらりひょんは見る。
確かにそうだった。
「総大将…これは呪詛の類いでは?」
「鯉伴を殺した奴の仕業か?」
「恐らく…」
「まだ幼い子供に…酷いもんじゃのぅ」
「まったくですな」
「カラス
しばらく屋敷の警備の強化してくれ」
「承知いたしました」
「首無たち世話係と鴆に陽菜のことを任せる
呪詛については花開院に相談だけはしてみるかのぅ」
「花開院ですか!?陰陽師の…」
「昔に恩は売ってある
呪詛の対処の相談事くらいは聞いてくれるじゃろ」
「そうですか…」
まだ4歳という幼い子供なのに陽菜は重傷で弱っている体に呪詛を受けてしまったらしい。
しばらく様子を見ることになった。
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ