献上品・宝物品
□花酔甘味
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そして現在・・・
覚悟はしていたものの渡されたそれにエレシュは絶句するしかなかった。
「・・・こんなもの、何処で手に入れたのですか?」
可能性として1番高いのは死神の誰かが異世界から持ち帰ったというものだ。
しかし基本男だけの死神の誰かがこんなものを個人的に持ち帰るというのはおかしい。
だとするとこの場合はディエスの意気がかかっているとしか思えない。
もう1つの可能性としてはディエスが自分で創造して出したかだ。
わざわざこんなものに能力を使うはずがない、とはこの目の前の主君に対しては言い切れない。
前科がありすぎる・・・・・
どちらにしてもこれを着るのは決定事項なのだろうが、なんとなくエレシュはこれの出所について聞きたくなったのだ。
そして答えはあっさりと返ってきた。
「もらった」
やはり死神の誰かが持ち帰ったのだろう。
おそらくその相手は悪くないのだろうが、それでもなんとなく文句を言いたい気分になった。
「・・・持ち帰ってきたのは誰ですか?」
エレシュがそう問いかけるとディエスは目を丸くした。
「いや、だから貰い物だぞ」
そう言って先程とあまり変わらない返答をしてきた。
その2度目の返答はエレシュが考えていたどちらの可能性でもなく、本当に外部から貰ったものだという事を意味していた。
可能性として高いのはやはりリリスで、エレシュが余計な事をと内心毒づいていると突然コートの襟に手をかけられた。
「へ、陛下・・ちょっ・・・なに・・・」
手早くコートを脱がされ、服の隙間からディエスの手が侵入してきた。
「何って、何時までも着ようとしないから手伝おうと思って」
「て、手伝いって・・・こんな、ちがっ・・・やっ・・」
服の中に侵入してきた手はディエスの言葉とは裏腹にエレシュの肌を撫でまわしている。
もう片方の手は腰の帯を解き、首筋に舌が這わされる。
「んっ、やめっ・・・あっ、ん・・」
散々愛撫されてとうとう力が抜けてその場に崩れ落ちたエレシュを楽しそうに眺めてディエスはその服に手をかけ次々に剥いでいく。
「大丈夫。ちゃんと俺が着せてやるからな」
何が大丈夫なのかは知らないが、力が抜けて抵抗の気力も削がれたエレシュはこの後にされる事を解っていながらも大人しくディエスに身を任せるしかなかった。