大切なもの。第一章
□里への想い
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重く息苦しい着物を身につけて、悠はただ黙って座っていた。
時折涙を流し、故郷の村へと思いを馳せるしか悠にはすることがなかった。
都へ来る直前に別れた大ガマの事が頭から離れなかった。
もし…もし大ガマが自分と一緒に都へ来てくれていたなら、
この生活も悪くなかったのではないかと考え、その度に自己嫌悪に陥っていた。
自分から別れを告げておきながら、なんて身勝手なのだろうかと。
大ガマと一緒にいたことで、自分がわがままになった気がした。
#NAME1#にはまだ、それがいい事なのか悪い事なのか、わからなかった。
そうして一人、物思いに耽っているといつの間にか磯上が部屋に入ってきていた。
『…?!』
磯上「あぁ、#NAME1#…美しい我が妻よ…
やっと、やっと私のものだ…!!」
磯上は#NAME1#を押し倒して強引に着物を剥ぎ取っていく。
『っ!!何をなさるのです…!!!』
どうしようもない恐怖と悪寒に襲われながら#NAME1#は必死に抵抗した。
磯上に首をべろりと舐められ、#NAME1#はただ絶望していた。
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