Fallen Angel ―堕天使―

□第9話
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みんなと待ち合わせをした広場へと到着すると、そこは物々しい雰囲気だった。
増援部隊が七六分室の出入口を封鎖していて、この騒ぎに起き出してきた住民達に状況説明をしていた。


「何これ……ちょっとやり過ぎじゃない?」

みんなはいないし、七六分室からはまだ銃声が聞こえている。ひょっとして戦闘の真っ最中?ちゃんと照明弾上げたのに、見る余裕すらないとか?

するとシェリーが七六分室の方を見ながら、スクッと立ち上がった。


『行く』
「えぇっ?ちょっと待って、こんなに増援部隊が来てるのよ。これから行くなんて無謀!」


まさかのシェリーの行動に慌てて止める。
きっとみんな逃げるのに苦戦してるだけで、きっと来てくれる。だってあのクラウドがいるんだもの、大丈夫に決まってる!

『だって、クラウド!』

シェリーが振り返って私の事を見る。

ちょっと……なんて顔してるのよ。

眉を下げて泣きそうな顔。シェリーと出会ってから二年。こんな顔、初めて見たかもしれない。
そんなにクラウドの事が気になるの?ひょっとしてシェリーは……


すると、私達がいる広場に人影が見えた。そちらへ目を向ければ、そこにいるのは私達が心配していた彼ら。


「お疲れ〜!こっちこっち」
『クラウド、ビッグス……!』


二人の姿を見るやシェリーは安堵の表情へと変えていた。私もシェリーが無謀な行動をしなくて済んだ事にホッとしていた。


「ちょっと派手にやり過ぎじゃない?ま、おかげでこっちも無事……」
『ウェッジ、は?』


あれ、いない。
でもビッグスがウェッジを見捨てて逃げてくるなんて、あり得ない。

すると、近くの道路にバタッと倒れる人影。


「ウェッジ!!あ……っぶない!」

ギリギリのところを神羅の車輌が通りすぎる。ていうか、怪我しちゃったの……!?ヤバ、明日は本番だってのに〜!!

ビッグスとクラウドに助けられ、ウェッジが奥の方へと連れられてくる。流れ弾がお尻に当たったと訴えているが、よくよく見れば軽い火傷を負っているだけ。
よかった……!これなら明日の作戦には支障はないハズ。
私がウェッジのお尻をパチンと叩いてやれば、「腹ペコっス」と気が抜けるような台詞。

ふふっと笑うと同時に、なかなか良いものが見れた。




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