黒の教団 食堂での一時

□告白されるきみ
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「相変わらずジェリーさんの料理は絶品ですね〜!」

「アレン君てば、本当に美味しそうに食べるわよね」

「あはは、何より量がすごいよねぇ!」


今日は特に予定が無いので、いつもよりゆっくり食事中。僕の両脇には食べ終わったお皿の山たち。

リナリーとジョニーが一緒なのでもちろん楽しいけど、ちょっと何かが足りないような気がする。





『いらっしゃーい!』



食堂に元気な声が響く。この声が聞こえると、食堂が華やかになる気がするくらいだ。


リナリー曰く、ファインダーや警備の中には、ひとみが働き始める時間に合わせて食堂に向かう人までいるらしい。



それだけ人気があるんですね………


「ひとみってば、相変わらず元気ね」


リナリーが注文口を見ながら感想をもらす。でも確かに、いつも笑顔で元気なイメージだ。




どこかの蕎麦侍とは雲泥の差ですね!



「そう言えばひとみってさー、好きな奴とかいるのかな?」

「っ!」


何気なくジョニーが言った言葉だけど、僕も大変気になる内容だ!
リナリーなら昔から仲が良いらしいし、知っているのかもしれない。


「ひとみの事を好きっていうのはよく聞くけど、逆は聞いた事ないわね……」

「ふーん……リナリーが知らないなら、好きな奴はいないかもね!」

「そうですか…….」


それってもちろん僕の事は好きではない、という事。でも考えようによっては、まだチャンスもあるという事ですよね!


心の中で頑張るぞ!と気合いを入れていると、ガタイのいいファインダーがすぐ側を通って行く。

ただその手には似合わない花束が………
その様子に彼の後ろ姿に釘付けになっていた。



「…………例のアレかしら?」

「うん、きっとアレだね」

「アレ?アレって何ですか?」


リナリーとジョニーは何なのか分かっているらしい。僕はまだ入団したばかりなんだから、出し惜しみをしないで教えて欲しいものです。


「見ていれば、分かるわ」

「そうそう!」

この後、一体何があるんでしょうか?




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