黒の教団 食堂での一時

□初めましてのあなた
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マテールの任務にアレンと神田が向かってから6日後……
ようやく帰還できるとの連絡が入った。
マテールの奇怪であった人形のララが、ついに壊れ止まったのだ。
ララのイノセンスをアレンが持ち帰り、神田は次の任務に赴いた。

その事をリナリーが伝えに食堂にきているのだ。何故かと言うと、私が会いたいと言ったのとパーティーの相談の為だ。

ここ黒の教団では、新しく入団した人の歓迎会を行い、ホームの一員になった事をみんなで祝う。
その歓迎会の日にちと料理をどうするのかを相談しているのだ。

「この前一回だけ食堂に来たけど、ものすっごい量を食べてたわよ!みたらし団子なんて20本!」

『すっごぉーい………』

胸焼けしそうな本数に感嘆の声が出てしまう。
これはかなりの量を用意しないといけないみたいだ。
リナリーが笑いながらつけ足す。

「アレン君は寄生型のイノセンスだからね。エネルギー消費が激しいから、たくさん食べるのよ」

『はぁ、神の使徒様も色々と大変だねぇ』

自分には分からないが、エクソシストは本当に大変だなと思う。戦い以外にも弊害が出てきているのだから。

『とりあえずアレンさんは好き嫌いはないのかな?』

「あの感じだとないと思うわよ?色んな国の料理を食べていたしね」

ジェリーが最初にアレンから受けた料理を思い出す。

「グラタンとポテトとドライカレーと麻婆豆腐とビーフシチューとミートパイとカルパッチョとナシゴレンと……」

聞いていて気持ち悪くなるくらいの量だ。
一体あの細い体のどこに、あの量が収まるのだろうか………?
不思議でたまらない。

「帰還するのは今日の予定なんだけど、嵐で汽車が遅れているらしいの。もしかしたら夜中になるかもしれないわ」

『そっか、わかったよ。日にちは明後日くらいにすればちょうど良いかもね!』

ざっくりとだが、予定は決まった。
料理もたくさんの人が食べられるように、大皿料理をいくつも用意すればいいだろうという事になった。

後は大人の為にお酒を発注すれば、それで準備は終わりそうだ。 

「じゃぁジェリー、ひとみ!よろしくお願いね!」

『うん!まかせて、リナリー!』

ニッコリ笑ってリナリーは髪の毛を翻し、科学班に向かった。まだ残業中の科学班の為に、日課になっているコーヒーを淹れに行ったのだ。

「リナリーも本当に良く働く子よねぇ。エクソシストもこなしているのに、こんな雑務みたいな事までやっているんだもの」

ジェリーがリナリーの働きぶりに感心する。
でも本当にすごいと思う。
リナリーは教団にいる期間が長い事もあり、エクソシストとしてかなりの戦力らしいのだ。なのに室長の助手もやっていれば、科学班のお手伝いもしている。

『ホント、年下なのに尊敬できるわ!』

「それじゃ、私たちは私たちが出来る準備を始めちゃいましょ!」

『はーい!』

早速食材の準備と飾りつけの準備を始める。
ようやくアレンさんと会えるんだなぁとひとみはワクワクしていた。


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