Fallen Angel ―堕天使―

□第12話
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"眠れ……何も気にする事はない"





「ぅ………………………はっ!」


何となく自分の目の前に何かが居るような気がしてガバッと飛び起きたが、そこには何も居なかった。……首を伝う寝汗を拭い、壁に立て掛けていたバスターソードを装着した時だった。


バンッ!!
「クラウド!」


勢いよく扉を開け、血相を変えて飛び込んでくるティファの姿。その珍しい状況に何かあったのだとすぐ察する事が出来た。


「どうした?」
「来て!………………早く!!作戦に出ようとしたらあれがたくさん押し寄せて来て……」


ティファに促されて外に出ると、昨日とは景色が一変していた。七番街スラムとプレートの間を縦横無尽に飛び回る奴ら。アイツらは確か……壱番魔晄炉爆破の時にも現れた奴らだ。
なんでまた、このタイミングで……?


「状況は?」
「バレットとジェシーが戦ってる。でも、いつまでもつか……」
「合流しよう」
「うん!」


天望荘から飛び出しセブンスヘブンへと行こうとすると、この幽霊のような奴らが道を阻んでくる。
バスターソードで切りつけると意外にもダメージを与えられる事が分かった。
それならば強行突破だ。数が多いからシェリーのように一気に何体も攻撃が出来れば楽なんだが……


そこでハッと気づく。
そう言えばシェリーは?さっきティファはバレットとジェシーが応戦していると言っていた。でもシェリーの名前は出ていない。
だからといってこんな状況を無視するようなヤツじゃない。


「ティファ!シェリーは!?」
「………バレット達の近くにいるわ」


目の前の敵を攻撃しながら、ティファの言い方に引っ掛かった。
近くにいる?それならアイツは戦ってるハズだ。それなのにティファはそうとは言わない。つまり戦える状態ではないって事か……?


くそ………っ!
もうあまり関わらない方がいいと思ったばっかりだというのに、状況がそうさせてくれない。
アイツは……シェリーは無事なのか!?




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