ひらりと翻り
□第二夜 黒の教団へようこそ
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次の日
私の病室に再びコムイ室長とラビさんが訪れている。
理由はもちろん、私のことを確認する為。
昨日話しそびれたことを話さなければ……
そう思っていると、コムイ室長が切り出した。
「仁美ちゃん。昨日婦長から聞いたんだけど、目が覚めた時に呟いた言葉、覚えてる?」
『…………AKUMA…………ですか?』
「!」
コムイ室長とラビさんが目を見開いたのが分かる。
「……でも昨日の話ぶりだと、仁美ちゃんは丸い化け物=AKUMAだということは知らなかったと思うんだ」
『はい……』
「なんで、AKUMAという言葉を呟いたの…?」
まさに私が話そうと思っていたことだ。
妹の夢のことを話す絶好のチャンス。少し躊躇いながら、夢の話をする。
『……夢の中で聞いたんです…』
「夢?」
『はい……夢には4年前に亡くなった妹が出てきました。その妹がAKUMAという言葉を言っていたんです……』
「……もう少し詳しく聞かせてくれるかい?」
『…いいんですか?』
「もちろん」
コムイ室長は夢の話だと言うのに、馬鹿にしなかった。ニッコリ笑って続きを促してくれる。
『…妹は、私のこのピアスに神様がいると言っていました。だからそのピアスがあればAKUMAから私は護られるんだと……』
「神様?」
『……ノアの方舟の時からいる神様、らしいです』
「っ!」
ラビさんが息を飲むのが伝わってきた。何か重要な内容だったのだろうか?
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