自由の翼(死の秘宝

□みちしるべG
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「魔術協会設立は、ロードエルメロイと言う家系が最初にロンドン時計塔に設立したものです。
最初の設立者の名前は、ケイネス・エルメロイ。
魔術に関する人脈を広げ、国の至る所に魔術協会を設立しました」
「ほえー……」
場所は再び客間。ユイとスネイプは隣り合って座り、そのテーブルを挟んで向かい側には言わずもがな、綺礼とカレンが座っている。
夢子はパトリックとナギの監視付きで、部屋にいる。
無論本人は何故かあの後、気を失ったのだ。
ベルトルトには、クリスタの様子を見てもらっている。
カレンが饒舌に説明するのをユイは間の抜けた声をあげ、スネイプは眉を顰めて聞いていた。
「簡単に説明するとこんな感じです。ご理解頂けましたか?」
「う……何となく」
「ちっとも分からん。それがこの神父が務めている教会やらとは、何に繋がるのだ」
ユイが後で個人的に綺礼に聞こうと曖昧な返事をする中、スネイプだけが空気を読まずに異論の声を上げた。
カレンが冷たい眼差しで、スネイプを一瞥する。
「年寄りには分かり難かったかしら?」
「見た目はアレだが年寄りではない」
「いいですよ。なら分かりやすい様、丁寧に教えてあげます」
これは駄目だ。
今から事細かに説明する気だ、この子!
ユイはカレンを止める事が出来そうな綺礼を見るが……。
綺礼は長い脚をゆったりと組んで、明後日の方向を見ていた。
ば、万事休す。
カレンは息を吸い、ゆっくり吐いた後に「では」と話し始める。
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