アズカバンの囚人

□第6話
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「ハグリッドの授業楽しみよね」
前を歩くハーマイオニーがそう言った。
「だよな」
と、ロンもハリーもハーマイオニーに同調していた。
対するユイは不安で仕方なかった。


理由は、ドラコが怪我をしてバックビークを死刑にさせてしまう事だ。
最終的に助かる事は助かるが……。
でも、見て見ぬ振りは出来ない、よね。
不安を抱えつつ、ハグリッドの所へと向かった。


ハグリッドの小屋に皆が集まると小屋を背にして立ったハグリッドが言った。
「今日は、皆んなに凄いもんがあるぞ。付いて来いや!」
ハグリッドの案内に従って、皆んなは森の端を歩いた。
歩きながらハグリッドが教科書をまず開くこった! と言った。
「どうやって開けばいいんだよ」
ドラコの不満な声が聞こえてきた。
「ただ背表紙を撫でりゃいい」
周りの皆んなも、ハグリッドの言われた様に怪物的な怪物の本の背表紙を撫でて教科書を開いた。
背表紙を撫でられた怪物は、大人しくなった。


ハグリッドが魔法生物を連れて来るため、森の奥へと入って行った。
その間に、もの思いに皆んなは話していた。
「全く、この学校はどうなってるんだろうねぇ。
あんな奴が教えてるって知ったら、父上は卒倒なさるだろうねぇ」
「黙れよ、マルフォイ」
「ポッター、気を付けろよ。ディメンターがすぐ後ろに……」
ドラコがハリーを脅そうとしたところで、周りから感嘆な声があがった。
見ると、ハグリッドが1匹の魔法生物を連れて来ていた。
頭は鷲を連想させ、身体は馬を連想させた。
ただ違うのは、翼が生えている事だ。
ユイは、どことなく現代の歴史生物であるグリフォンを思い出した。
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