秘密の部屋

□第4話
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「ホグワーツ特急に乗りたい?」
「はい」
ダイアゴン横丁へと行った次の日、ユイはダンブルドアにそう頷いた。
今日は、組分けの儀式がある日だ。
そしてハリーとロンが、ドビーによって汽車への出入り口を塞がれて遅刻する日でもある。
それを防ぐ為に、ホグワーツ特急に乗りたいと申し出たのだ。
「なら、構わないじゃろう。
そこで皆んなと色々と親睦を深めるのじゃぞ」
ダンブルドアは、特に理由を聞く事なくあっさりと許可を出してくれた。
流石、直感で何を思っているか分かってくれるだけある。
「あ、ありがとうございます!」
「そこの暖炉からフルパウダーを使って行くと良い。
今行けば、ハリー達に間に合うじゃろうて」


フルパウダーを使って、最寄りのキングスクロス駅へと降り立った。
辺りを見回してハリー達を捜す。
人は多いが、なにせウィーズリー一家達と共にいるのだ。
簡単に見つかるはずだと思っていると、見覚えのある赤毛の男の子がいた。
「ロン!!」
「あれ、ユイ!? ホグワーツにいたんじゃないの!?」
「ホグワーツ特急で貴方達と行きたいってダンブルドアにお願いしたら、許可をくれてね」
「貴女が、ユイ・ヤマブキ?」
ユイの背後から声が掛けられた。
振り向くと、そこにカートを持った赤毛の家族がいた。
ユイに声を掛けたのは、ずんぐりとした赤毛の女性だった。
「あ、ママ。この子が僕の話してたユイだよ」
「あらまぁ、可愛らしい事。
私は、モリーよ。こちらは、私の旦那のアーサー」
アーサーは、ユイにペコッと頭を下げた。
「やぁユイ、また会えて嬉しいよ」
モリーの背後から、ハリーが顔を出した。
私もよとユイは、ハリーに笑いかけた。
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