自由の翼(死の秘宝

□ダウパー村
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「セブルス、パトリックの言っていた事は嘘じゃと、気付いてはいるのだろう?」
肖像画の中にいる、ダンブルドアが机に向かって書き物をしているスネイプに言った。
スネイプはわざわざ顔を向けなくても、彼が笑みを浮かべているのは手に取るように分かっていた。
肖像画の中にいても、生前とは性格が変わらないらしい。
スネイプは書き物に目を向けたまま、ダンブルドアに言った。
「嘘、だという事くらいは分かっていますよ。
ただもうこれ以上、我輩は面倒事が起こるのは嫌なだけです」
これはスネイプの本心だった。
ユイとパトリックが嘘をついて外に出たと、あのカロー兄妹に知られたら、当然面倒事が起きる。
スネイプはカロー兄妹を教員にしたくはなかった。
だが今、ヴォルデモートが権力を握っている為に従うしかなかった。
ダンブルドアは「そうか」と呟いた後、それっきり口を閉ざした。
スネイプにとっては、今はそれが有り難かった。
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