秘密の部屋

□第9話
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次の日の大広間の朝食にて、ハリーが言った。
「実は、あの場に居合わせたのは絶命日パーティが終わった後に例の声をまた聞いたからなんだ」
主にユイに。
「何て聞こえたの?」
「引き裂いてやるとか殺してやるとか」
ずっと思っていたのだが、ハリー・ポッターって児童書なのに、殺してやるとか引き裂いてやるとかいう物騒な単語が多いな……。
「それで、その声を辿ったらあの場に辿り着いたの?」
「そう。もっとも、ダンブルドアにはそんな事言えなかったけどね……」
ハリーがため息を吐いた。
「皆んな、先に魔法史の授業に行ってて」
「何でだよ?」
「図書室に行って、秘密の部屋について調べたいの」
ロンの疑問にハーマイオニーが答えた。


魔法史の授業は、杖を使わず黒板に書かれた事を書き写すだけのマグルの学校とあまり変わらない授業だった。
担任は、ビンズ先生というゴーストだった。
ユイにとって、魔法使いの歴史というのは新鮮味を感じたので、あまり退屈とは思えなかった。


次は、変身術の授業だった。
その教室に向かいながら、ロンが尋ねた。
「で、秘密の部屋について何か分かったのかよ」
「ホグワーツの歴史類の本が全部借りられていたのよ……。
きっと昨日あった出来事のせいね」
ハーマイオニーが頭を振った。
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