賢者の石

□安らぎ
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「でも、ごめんねハリー。
私はあなたをどうしても異性として見れないし多分これからもそういう目で見ないと思う」
「なんで僕、振られたみたいになってるのかな……」
頼まれてもいないのに、勝手に言葉を連ねたユイにハリーはどこか腑に落ちないように言った。
見た目はこれでも、中身は成人した大人なのだ。
だがら、どうしてもハリーや他の生徒達を異性として見れないし付き合いたいとも思わない。
友達だけで充分だ。
まぁ、どこかの夢小説では入学したての夢主に惚れてスネイプが手を出すなんていう話もあった気がするが……。
「でも、ハリー、夢子の方が可愛いと思うよ」
「えっ……いやでもな……」
ハリーは、夢子がいるスリザリンのテーブルにどこか苦手そうに目線をやる。
ユイもつられてハリーと同じ所に目を向ける。
そこでは、夢子が甲斐甲斐しく皆んなからちやほやされている。
こちらの視線に気づいた夢子から、ニコッと手を振られたがハリーとユイはそれをガン無視した。
背後から夢子の殺気立った視線を感じた。
恐らく、自分を見てくれない人間がいるだなどと、考えた事がないのだろう。
「僕、夢子さんどこか苦手なんだ。
人気だからっていう理由じゃなくてなんだか……」
「まぁ、分かるかも。
私もなんか苦手だし」
「下手したらスリザリンより苦手かもしれない」
そんなにかよ、おい。
そして、ハリーやロンと明日から始まる授業が楽しみだねと話をしている間にひと時の楽しい夕食は終わった。
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