賢者の石

□ダイアゴン横丁
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オリバンダーから、杖を受け取ると不意に杖の先からひと筋の煙が立って消えた。
微かに、店内には雨上がりの後のような良い匂いが漂った。
「良い匂い……」
「決まりじゃの。
その杖は、どんな呪文にもぴったりじゃ」
ユイは、ありがとうございますと頭を下げ、ストレンジらと共に店を後にした。


「最後になるが、見たい所はないのか?」
「あ、私ホグワーツでの梟が買いたいです」
「私、先に帰る」
夢子が何処か不機嫌にそう言った。
「夢子は、いいの?」
「先に帰って、魔法勉強したいの。
王道トリップの夢主みたいに成績優秀にならないといけないんだから」
夢子は、それだけ告げるとその場を離れて行った。
夢子は、先程のオリバンダーの店でユイが特別扱いされたことに不満になったらしい。
あの子は、王道トリップのように特別扱いされることに期待しすぎだと思わざるを得なかった。
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