賢者の石

□プロローグ
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「殺せ! 殺せ!」
意識がない中、ユイはそんな罵声を聞いた気がした。
「殺せ! 殺せ! 奴を殺せ!!」
ひとつある椅子に金髪で紅い目をした青年が、縛り付けられて座っていた。
その青年を取り囲み、人々は口々に罵っていた。
青年は、恐れるどころか薄い笑みをたたえていた。
「僕は、正義であり犯罪者ではない」
青年は、その言葉を最後に屈強な男に斧で頭を割られ息絶えた。
笑みはまだ青年に張り付いたままだった……。
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