秘密の部屋

□第12話
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決闘クラブが終わった翌日に、またしても2人の犠牲者が出た。
グリフィンドールのゴーストのニコラスと、ハッフルパフのジャスティンである。
その現場にまたしてもハリーが居合わせてしまったため、皆は彼から距離を取るようになった。
そして、クリスマス休暇が始まった。


クリスマスにホグワーツに残る者は、極少数だった。
あの事件に皆んなが怯えているというのは、目に見えても分かった。
「ポリジュース薬が完成したわ」
大広間で、ハリーやロンにだけ聞こえるようにハーマイオニーが言った。
ロンもハリーもハーマイオニーに顔を寄せている。
ユイは、少し離れた所でホグワーツから出されたクリスマスの課題をやっていた。
3人がポリジュース薬について話しながらチラチラとこちらを見ているのが気になる。
「何?」
「別に。ただ、冬休みが始まって間もないのに課題をやってて偉いな、なんて思ってさ」
「私をポリジュース薬云々に巻き込みたくないって言ったのはハリーよ。
だから私、協力はできない」
秘密の部屋については、自分から関わりたいと思うまでは関わりたくない、というのが本音だった。
「ユイ、でもやっぱり人はちょっと多い方が……」
「あ、私スネイプ先生にちょっと用があったから行ってくるね!」
ハリーの言葉を遮る様にしてユイは、席を立って大広間を出て行った。


課題を寮に戻してから、ユイはスネイプの私室へと向かっていた。
ハリー達に、わざわざスネイプにユイが来たかどうか確認を取られたら困るというのもある。
それに、私はスネイプとフラグを立てるために仲良くする気は無い。
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