夢現な眠り

□3話
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私が歩く音だけ響く廊下。ホラー映画でこんなシーン出てきそうだよねー。

そんで女性の叫び声があったら、それはもう完全にホラーにある──。

「きゃっ!!? みん…な…っ……んっ…こんなとこで……!!」


「!?」
ちょいちょいちょいちょい…!!!
また吸血ですか!? 廊下でするなんて積極的過ぎません!? どんだけ腹減ってんだよ!!

…つか私、最近遭遇率が異常に多くない?

それにみんなってことは複数で? ユイちゃんが貧血で死んじゃうぞ!!


私は一つ、とあることを学習した。
このまま狼狽えてふらふらしてたら、必ず痛い目に遭うと。

そしてこのまま歩みを進めたら、自分の首を絞めることになる。

流石にあん時のアヤトの怒鳴り声は軽くトラウマになりそうでした。

あんな目にもう遭いたくないと、私は足を後ろに下げてゆっくりと距離を取っていく。

息を殺して、ゆっくりと……。私は空気、私は空気。


すると背後に何かとぶつかる様な感触が。
「──?」

ナニコレ。
コンクリートの壁みたいに硬い感触じゃなくて……。

ぎこちなくなる身体を懸命に動かし、恐る恐る振り返ってみる。


赤い双眸が私を射抜いた。

























……ファッ!!!?
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