夢現な眠り

□1話
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私は人格を交替すると、翌日には頭痛が酷くなる。その所為で幾度苦労したか。


でも、軽く寝込んでふっかーつ!!


「今日も目立たず何もせず…」

オタクにとっては夢のまた夢であるトリップしたのに、クソ虚しい日常送ってんな、私。

クラスメイトの挨拶を適当に返し、自分の席に座る。
そして淡々と始まる授業を眺めていた。









…だぁぁー!!! 授業つまんねーっ!
数学? なにそれイミフ。
地獄の授業も終わったし、気分転換に廊下をふらふらしようかな。












……げ、最悪。

私の数十m先にはアヤトの三つ子の兄弟である、カナトとライトがこっちの方向へ歩いて来たのを、私は一切見逃すつもりはない、断じて!


ワタシハナニモミテナイ。オッケー。

私は即座に回れ右を実行し、彼らを視界から消した。結構遠かったから怪しくは見えなかったはず!

『…ぶ‥ないっ!!!』

「へっ!?」
脳裏に声がノイズ混じりに届き、思わず声が変な風に漏れた。この声は…まさか人格の誰か? いや、そんなことあるわけ──。

だがそれを考えるよりも、無意識に感じる視線を切実にどうにかしたい。
とても、とってーも嫌な予感が‥。

恐る恐る振り返ると、やはり後ろにいたのか、ライトの瞳に射竦められ身動きが取れない。

はっ!? なに!!? 予感は当たったものの…いつの間に!! 瞬間移動かよ!!

え、待って超パニック状態。
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