夢現な眠り

□11話
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「さ、佐倉さん今すごい勢いだったけど大丈夫!?」
「──。…平気平気〜!! ちょっと外の空気吸ってくるねー!」

駆け出した彼女は、何かに躓くんじゃないかというほど慌ただしい。


すれ違う人々に目もくれず、夜風がそよぐ外に来てみれば、そこには誰もいない。
それを良いことに、彼女は愚痴を零す。

「リンったら突然引っ張り出すなんて強引だなぁ〜、もう」

それに反論するかのように、心がドクンと高鳴った気がした。


「でも〜、久しぶりの外なんだ。楽しまないとね☆」

交替された"アオイ"は得意げにイシシと笑う。

そして、学校から抜け出す彼女を止めるものは誰一人としていなかった。
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