夢現な眠り

□9話
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「……」

数分前にライトから迫られた私は『先にライトくんがバラそうが構わないよ』と言ったものの。




気になって仕方がない…!

ライトはいつも通りニコニコしてユイちゃんに絡んでいる。

いつも通りだ。
いつも通りだからこそ、不安になる。

ああああ! マジなんなん。
アイツら個人個人が扱いずれぇぇ!



それに棺桶に引きこもってるスバルだけど、今日は珍しくリビングで寛いでる。

そうだ。ライトのことはひとまず置いといて、スバルにちゃんとお礼を言わなきゃな。



「スバルくん、廊下で私を拾ってくれてありがとう。おかげで助かりました」

"拾って"ってなんか変な感じだけど、まあいっか。

「別に、通りかかっただけだ」
素っ気ない態度だけど、よく見るとほっぺをほんのり赤く染めていた。
ツンデレか、ツンデレ属性きたか。


「…なんであんなとこで寝てたんだ?」
「んー、そこに床があったから?」

我ながら苦しい言い訳だ。

自分でも何故廊下にいたのかは分かってないから、答えようがない。


「スバルくんも! 棺桶に籠もってないで、自由に寝転んで──」
「やんねーよ」

そ、そうか。
冗談だけど、ノリ悪いなぁ〜。

私には薄い反応しかくれないスバルくんは、ずっとスマホをタップしている。

「スバルくん、なにしてんの?」

無反応。
ならば、勝手に覗かせてもらおう。



「あっ! これは、ズムズム…!」
「!!! お前もズムズム知っているのか」
「もっちろん! 楽しいですよね〜」

意外な共通点発見。
ズムズム仲間…!!

もしかして、棺桶でズムズムやってるから引きこもってたりして。
…なんてねっ。

「課金はやりすぎないように自制はしてる…!」
「ハマったら抜け出せないよな」

まさか、アプリを通してスバルくんと仲良くなるとは。
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