勿忘草

□零:東軍の敗北
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「逃げろ……澪」
『兄様と共に居ます……っ』
「NO…此処も何れ堕ちる。お前は遠くへ行け。you see?」
『私も…戦えます…!!』
「っ小十郎…!!行け……っ!!」
「…っは!! 澪様…お許しを…!!」
『兄様ぁあああぁあああっ!!』


















東軍が敗け、石田三成様が率いる…西軍が勝った。
天下は豊臣秀吉殿となって、兄様達は追いやられる様に、奥州へと戻ってきた。顔色も、足軽様達の様子を見ても、直ぐに理解出来た。

「sorry…敗けちまった……」
『兄様達がご無事で澪は嬉しゅうございます』
「…っぐッ!!」
「政宗様…!! おい!!早く布団をひけ!!」
『私も手伝います!!』

女中さんと共に、兄様のお部屋へ行きお布団を敷き、ぬるま湯と包帯とを用意しお部屋へ戻ると、小十郎が受け取り閉め出された。
私も戦えたら…悔しくて悔しくて、仕方なかった。



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