little princess

□*1話*
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人間と喰種は、数十年前まで敵対していた。
ある時を境に、大きな戦争が起きた。
人間対喰種の、大規模な戦争が。
どちらも、生きる為に自由の為にやった争いだった。
沢山の犠牲と沢山の悲しみが生まれた。
【隻眼の王】はこんな世界望んでいないと、沢山の喰種達を纏め移住をした。
それなりに大きい島へと移住した喰種達は、各自で家を建て【隻眼の王】の命令の元、無闇に人間を襲わない事を約束した。
勿論【隻眼の王】の命令は絶対であり、破る者は居なかった。
それから数年後、人間側が”生きている人間を襲わない”事を約束出来るのなら、こちらで買い物なり、学校なり、仕事なり、好きな様に生活してもいいと、交渉を持ち掛けられた。
【隻眼の王】は了承した。
因みに、喰種達の食料は”自殺者”や”死刑囚”の”死体”から、《あんていく》を通して得ている。《あんていく》を通じないと、食料は得られないようにと【隻眼の王】が命じた。
自由にとるのも良いが、それだといつか必ずまた争いが起きる。それだけは避けたいのだ、と。

数十年経った今現在、我々喰種は楽しく生活している。
自分が喰種だと隠して生活しないのは、とても良い。



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