(本)apartment for long
□Fake
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PM4:30
コンビニでアイスを買ってビルに戻り、一階でエレベーターを待っていると横から女が話しかけてきた
「あの…昼間はご迷惑お掛けしました…」
「アン?昼間??(¬з¬)」
何言ッテンダ、コノ人…
ファンガ紛レ込ンダカ?
「あ、階段で…」
「階段……(¬з¬)」
階段、ガドーカシタカ…
誰カト間違エテンジャネーノ?
とりあえず俺は黙ったまま、来たエレベーターに乗った
その人もヒョコヒョコと足を引き摺りながらエレベーターに乗り込む
足首を見ると、ハンパなく赤く腫れてる
アレ、ヤベェダロ…
俺の視線に気付いたのか、その人は
「あ…結構、腫れて来ちゃって…ははは…でも明日も仕事なんで、明後日病院に行ってきます」
と言った…
アー、モシカシテ…他ノ狼ト間違エテンノカ?
しかも、狼違いに気付いて無いって事は、俺らの事をあんまり知らないのか…
多くは語るまい、と思ってその人がエレベーターを降りる時、俺は一言だけ伝えた
「多分……狼違イダ、(¬з¬)」
ったく、他の狼がナンパでもしたのか?
まぁ、そんな心当たりはサンタくらいだけどな…
それともあのケガ…もしや狼がやらかしたとか?
俺はアイスの入った袋をぶら下げて5階のフロアでエレベーターを降りた
スタジオに戻り、メインフロアにちょうどメンバーがいたので聞いてみる
「オイ、チョットオ前ラニ聞キタインダケド…知ッテルヤツハ答エロ(¬з¬)」
俺の声でメンバーやスタッフがシーンとなった
「タナパイ、ドシタノ?(「゚Д゚)「」
「アッ!アイスニクー!タナパイ、リブノ為ニオヤツ買ッテキテクレタニクネ!(・∀・)」
「ハ?チゲーシ…ッツーカ、チョット黙レ(¬з¬)」
リブはアイスも貰えず、黙れと言われ悲しそうな表情を見せた
「右足ヲ怪我シタ女…ニ心当タリノ有ル奴、居タラ手ヲ挙ゲロ(¬з¬)」
……ッ?!?
室内がシーン…する中で、スッと手を上げる狼が1人…ジャンケンジョニーだった
「顎、オメーカ…(¬з¬)」
『エッ、アノー…デモナンデ、タナーカサンガ?』
顎は俺が何故その事を知ってるのか、と言いたい様な顔だった
「ナニナニ?怪我シタ女ッテ?ネェネェ何ノ話?」
サンタがキョロキョロして俺とジャンケンを交互に見る
「ボーカルノ打合ワセヤッカラ、ブース使ウゾ…(¬з¬)」
俺は誰に言うわけでもなく、周りに聞こえる様に言い、そしてブースに入る前にリブに向かって言った
「リブ、アイス食ッテ良イゾ(¬з¬)」
「ヤッター!オヤツニクーー!!(・∀・)」
ジャンケンもギターを抱えて後から入って来た
ドアが閉められて、ボーカル2人で向かい合って椅子に座った
『アノーー…、タナーカサン…サッキノ話デスケド、』
「アァ、…外二アイス買イニ行ッテ戻ッテキタラ、一階ノエレベーターデ間違ワレタ…(¬з¬)」
『彼女、ナンカ言ッテマシタ?』
「イヤ、別ニ…アァ、明後日病院ニ行クトカ言ッテタナ…ッツーカ、アノ足カナリヤバソウダッタゾ…モシカシタラ熱出スカモナ(¬з¬)」
『エ!!!?ソンナニ酷クナッテルノ?!』
「オメー、何シタンダヨ…(¬з¬)」
『俺ハ何モ!!彼女ガ階段デ転ンダノヲ俺ハ目撃シタダケデ…ス』
「フーーーン…マァ良イヤ、デモ明後日マデ放ットクト危ネーゾ、アレ…(¬з¬)」
『ウゥ…シカシ俺ハドウスル事モ出来ナイデスシ…』
俺はしばし、黙って考えた…
「ン〜…此処ニ呼ンデ、手当テスルカ?(¬з¬)」
『エ!!!!ッ』
ジャンケンは思ってもみない俺の提案にイスから立ち上がった
『究極ノ生命体ナラ朝メシ前ダロ…(¬з¬)』
「タナーカサン、ソンナ不思議ナチカラヲオ持チデ?」
「イヤ、持ッテネー(¬з¬)」
ガクッ…
ギターを持ってコケる顎を横目に、俺はブースを出た
確カ…スタッフニ、トレーナー資格持ッテタ奴ガイタハズダ、、
スタッフに確認してみると、やっぱり資格を持ったスタッフがいて話を聞くとアイシングとテーピングでそこそこの悪化は止められると言った
俺はブースに戻り、顎に説明した
「ッツー事ダカラ、彼女呼ンデ来タラ(¬з¬)」
『タナーカサン!アザッス!!』
ジャンケンはブースを飛び出して走って行った
「ネェネェ、ジャンケン…ドシタノ?メッチャ走ッテ出テ行ッタケド…」
サンタがブースに入ってきた
「アァ…人助ケ?」
「ヒャホ!サッキノ話シダト女子?!」
「サンタ…(¬з¬)」
「ン?!」
「仕事シロ…(¬з¬)」
「アーーーイ…」
サンタはいそいそと自分の卓に戻って行った