□あなたに惹かれた
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―――あぁ…
本当に


イライラするよ。










イライラする対象はテツヤを取り巻く人すべてだ。
自分以外の奴がテツヤに触れてるのを見るとその手を切り落としたくなってくる。


「青峰君」

――僕にはそんな笑顔をみせないくせに

「黄瀬くん、ハウス!」

――僕とはそんな風に話さないくせに

「緑間君、これ手伝ってください」

――僕には一瞬たりとも頼った事がないくせに

「紫原君、お菓子食べ過ぎですよ」

――僕にはそんな風に頭を撫でたりしないくせに


本当に腹が立つ。

いっそ黒子を監禁してしまうか?

黒子とまともに話せない日々が続いてまともな思考が出来なくなってきた。





「テツヤ」

「っ――赤司く…?」

「テツヤは僕が怖い…?」

「へ?」

部活が終わった後、テツヤを部室に呼び出し二人きりになることができた。しかし一向に怯えた様子でいるテツヤに苛立ちが押さえきれずテツヤを強く壁に押し付け強引に質問した。

「正直腹が立つよ。テツヤの態度…」

「赤司君…」

「僕の質問に答えてないよ」

「なにか誤解をしてませんか?とりあえず肩痛いので離してくだ…ん!?」

テツヤの態度に耐えきれなくなった僕はテツヤの口を無理矢理塞いだ。
呼吸する間も与えずに深く。
苦しいのか背中をどんどん叩かれる。

「ふ…ぅ!んんっ!ん――!」

息が止まって死なせてしまっては困るので名残惜しいが口を離した。

「何でこんな事をー」

君の顔が悲しくゆがむ…


あぁ…僕はこんな手段しか思い浮かばなかったのか


他に手段が無かったのか…


それでも、


そんな事を考える暇がないほど、



――僕はテツヤに惹かれていたんだ…
 

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