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□クリスマスと言えば
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クリスマスと言えば。
だけどあんまりクリスマスっぽくない。
なんとなくカロス。
時系列なんて知りません。
旅の途中、とある街に立ち寄ったサトシ達。とりあえずポケモンセンターへと向かう道すがら、目に入る色とりどりの飾り付け。目につくようあちこちに貼られたポスターには、オドシシの引くソリに乗るデリバードのイラスト。
要はクリスマスである。
浮き足立った街の様子を楽しみつつ、ポケセンで一息ついたら見て回ろうとわくわくしながら話し合う。
そんな中、ユリーカがいたるところに貼られたポスターを見ながら声を弾ませ言った「クリスマスのポケモンと言ったらデリバード」に、賛同するシトロンとセレナ。サトシも確かにと頷いた。
見た目不思議なほどサンタクロースっぽいデリバード。その上得意技は《プレゼント》なのだ。クリスマスっぽいポケモンと聞かれ連想するのは当然と言える。ポスターにもサンタポジションで描かれているわけだし。
とは言えサトシにとっては、クリスマス、サンタと聞いて真っ先に浮かぶのはデリバードよりもルージュラで、次点がラプラスだ。なにせカントー旅時代、本物のサンタに会っていて、サンタの手伝いをするルージュラとラプラスを見ているのだから。
サトシに同意できるのは、当時の旅仲間であるタケシとカスミを除けば、おそらくロケット団くらいだろう。彼等はプレゼント狙いで襲ってきたにすぎなくとも(ムサシには個人的な恨みもあったようだが)サンタに出会い、ルージュラ達をその目にしている。
ついでに言えば、ロケット団にとってデリバードは借金鳥、もとい借金取りとして追いかけまわされ、クリスマスではなく取立屋としての印象が強いのではなかろうか。
それはともかく、嘗ての思い出に少しだけ浸っていたサトシは、ピカチュウに呼ばれ意識を今に戻す。
そして相棒に微笑みを返し、数歩前にいる、はしゃぐユリーカと、そんなユリーカに苦笑しつつも楽しげなシトロンとセレナに目を向ける。
クリスマス。今年もこうして大好きな人やポケモンと過ごせる。それがとても嬉しい。
踏み出して、3人に追いつき追い越し振り向いて。今日最高の笑顔でもって告げる。
「メリークリスマス!!」
おわり
当時の話、うろ覚え。
サンタに会ったことある、って言って驚かれる感じにしようかとも思いましたが、あれ?ラプラスさんとかに口止めされてたっけ?とか記憶が曖昧なので、こんなんになりました。
口止めされてたらサトシさんは言わないだろうし。
閲覧ありがとうございました!