□腐れ縁もひとつの絆?
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「……行っちゃった」
「うん、そうね。ってそれよりサトシ!熱あるんでしょ!?」
「僕達が気付けなかったのは悔しいですが……今日はこれ以上進むのはやめて野営の準備をしましょうか。ポケモンセンターまで、まだ距離もあることですし。サトシは薬飲んで休んでてくださいね?」
「ちょっとくらい手伝「「「休んでて!!」」」ぅ、……はい…」



「でも本当に、シトロンも言ったけど気付けなかったのは悔しいな」
「…うん、ユリーカたち仲間なのに」
「まぁあいつらとはさ、付き合いだけは長いから」
「ピカチュ」
「長い付き合いと言っても、彼等は悪の組織の団員で、ピカチュウを奪いに来る敵、ですよね……?」
「んーー、そうなんだけどさ。助けられたり、応援してくれたことだって何度もあるし………だからって友達でもなければ仲間でもない、やっぱり敵で……。だけど、敵、の一言じゃ足りない気がする腐れ縁で……」
「サトシ?」
「はた迷惑な連中だけど、あいつらのこと、嫌いじゃないんだ。なんかさ、本気で嫌いになれそうにないんだよ」
「…ピカピ」
「やっぱり付き合い長いせいかな?オレもあいつらのことなら、なんとなくわかることあるし。たとえば……あんなこと言ってたけど、次あいつら来るのは3日は先ってことと、今頃盛大にくしゃみしてる、とかな」
「えぇ〜?」
「3日って…、それにくしゃみ?」
「噂をされると、とは言いますが…そんなまさか」
「いーや絶対してる。間違いない。な、ピカチュウ!」
「ピッカ」












「「「ぶえっっっくしょいっ!!!」」」


その後、本当にサトシの風邪は半日とたたずに完治し、ロケット団も襲ってきたのはそれから3日先でした。


END



 
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