Sweet dreams-DGS

□大逆転裁判ドリームSS
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『大逆転裁判2が発表された後の221B』
・原作沿いとも言える現パロ
・大逆転裁判はゲームとして存在し、龍之介やホームズなどのキャラはプレイ済み。
・少々ゲーム本編のネタバレ有
・夢主登場しません





***
「ついに……」
「大逆転裁判2が……」
「発表されたーーーー!!!!!!」





真夜中なのにも関わらず、歓声やとにかく大きい音が出る物を鳴らして騒いでいるのは、かの有名なシャーロック・ホームズの家、ベーカー街221Bである。

騒いでいるのは、そこの主であるシャーロック・ホームズ、同居人のアイリス・ワトソン、そして途中から居候している成歩堂龍之介の三人だ。





「いやあ、今日ではないかと思っていたんだ。何せ1作目が発表されたのもこのステージだ。アイリスが作ったごちそうも、無駄にはならなかったね」
「もう。ホームズくんが絶対そうだって言うから作ったけど……」
「何も無い日にこのごちそうは……きついですね」





テーブルの上には、大小様々な皿が隙間ができないほど敷き詰めてある。
ホームズが、"今日のとあるイベントで新作が発表されるだろう"と言い出して、半ば強制的にアイリスがごちそうを作らされた。

無事大逆転裁判2が発表されたが、発表されなかったら地獄のような量のごちそうである。





「さあ、早速いただこうではないか。大逆転裁判2に乾杯!」
「か、乾杯!」
「かんぱーい!」





三人でグラスを打ち付け合い、それぞれ好きなようにごちそうを食べ始めた。
最初のうちはごちそうを堪能していたが、ホームズがこんなことを言い出した。





「さあ!ミスター・ナルホドー」
「さ、さあ、なんですか」
「今作のタイトルはなんだい?」
「え、大逆転裁判2、じゃ……」
「違う、すべてだ」
「えっ、な、成歩堂龍之介の覺語……?」
「そうだッ!」





龍之介が今作のフルネームを言った途端に、グラスを持ちながらホームズが立ち上がった。
そして龍之介に指をつきつける。





「1作目は"冒険"。まだわかる。東洋からはるばる来てくれたからね」
「は、はあ……」
「しかしッ!なんだ覺語とは!!ミスター・ナルホドーッ!!一体何の覺語を決めたんだッ!!!」
「ななななんですか急に……」
「ホームズくん、今更だけど真夜中なの」





ちなみに、倫敦はもうすぐ日付が変わる頃だ。





「答えるんだ!何の覺語を決めたのか、さあ!!」
「さあ!!って……えー……」
「もはや誘導尋問だね」
「言えませんよそんなの……」
「しかし、あるだろう。覺語の二つや三つ」
「んー……」
「たとえば……"死神相手だって、一人で戦ってやる!"とか」
「核心つかないでください」





法務助士の御琴羽寿沙都は事情があって日本に戻ってしまい、大の親友であった亜双儀一真は……。

龍之介にとっては絶望的な状況だった。





「大丈夫だよ、あたしが助手してあげる!」
「あ、ありがとうアイリスちゃん。でも……きっと戦うことになるんでしょうね、死神と……」
「戦うかどうかは、友情パワーを信じるしかないね」
「なんですか友情パワーって!ほんとに冥界行っちゃいますって!!」
「もう運命だと思うの。呪うなら運命呪ったほうがいいよ」
「うー……なんか夏目漱石さんにも、似たようなこと言われたような……」





今は日本に帰ってしまった夏目漱石という人物に、ナカヨシやらなんやら言われた記憶が蘇った。
ただただ、運命と思うしかないのだろう。
運命なら呪っても傷つかないだろう、という思いを込めて。





「とにかく、どうなるかわからないですけど……次も協力してくださいよ、ホームズさん」
「……気分次第だね」
「えっ」
「まあ、そうだな、法廷に立つくらいはしてあげよう。"ミスター・ナルホドーはやっていない!"とね」
「えっえっ」
「横はあたし、向かいは検事のお兄ちゃん、斜めはホームズくん、だね!」
「…………」





"異議あり!!"

今日の倫敦の深夜は、こんな声が響いたと住人は噂したという。










***
本当に大逆転裁判2の制作発表がされた時に書きましたが、
今見るとまた違って見えますね。
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