シャーロック・ホームズ

□Web拍手・ホームズ脳内記@〜J
6ページ/12ページ

人形劇ホームズ・ホームズ脳内記D

「……だから、彼女はここにいるのかい?」
「そういうことだワトソン。申し訳ないとも思っている」
「いやいや!寧ろあんな可愛い子に、これ以上ひどい目に遭わせるわけにはいかないよ」
「そう言ってくれて嬉しいよ」



彼女が事の発端を話してくれた後、疲れ果ててしまったのかそのままソファで寝てしまったのだ。
仕方なくベッドに彼女を寝かせてやって、また待たせているワトソンを呼び戻し、彼にもこの事を話した。

ワトソンは拒否することはなく、寧ろ興味津々だった。



「じゃあホームズ、さっき聞いた限りだと……あの子をここに置くのか?」
「……よく考えてごらん。モリア―ティが関わっているんだ」
「そっか!僕たちが守ってやらなきゃ」
「そういうわけだ」



納得した様子で、正義の名の下にとも言うように、ワトソンはやる気満々だった。
するとワトソンは、ロフトのほうに視線を向けた。
これは誰にでもわかることだが、彼女のことが気になるに違いない。



「ずっとあの子寝てるけど、ホームズのベッドだよ?」
「僕はソファで寝る。これで解決だろう」
「確かに女の子をベッドで寝かせるのは大事だけど……かと言って、ホームズだって体を大事にしなきゃ」
「別にソファで寝たくらい、なんてことない」
「だけどなぁ……」



一体ワトソンは何の納得がいかないんだろう。
こればかりは全く理解ができない。

その日の夜は、ワトソンは諦めた様子で、彼はベッドで僕はソファで眠った。
夜の睡眠中は特に何も無く、朝はすっきり目覚めたものの、いつもと違うのは221Bで真っ先に起きていた”彼女”が、ぼうっと外を見つめていたということだけか。



「あ……おはようございます、ホームズさん」





次→E
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ