戦国/三國/BASARA

□我が名は
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「島、早く職員室に届けろよ〜。部活始まるぞ。」
「待ってなくていい。先に行ってろ。」
「分かった。先生には言っとくから。」
「サンキュー。」


俺の名前は島左近。高校2年で剣道部。クラスじゃいつの間にか委員長とか面倒なことをやらされてとんだ迷惑だ。ホームルームが終わったら速攻部活に行くタイプなのだが今日はノート提出のためにクラス全員のノートを職員室に持っていく任務がある。
職員室までまっすぐな廊下を歩く。新学期の季節の匂いに気が引き締まる思いだ。しかし積まれまノートによって前が見えない。反対側から歩いてくるのは確認出来ても避け切れる自信もなかった。


「うわっ、危ない!」


前から本を読みながら早足で来る生徒。肩がぶつかるとノートは廊下に散らばってしまった。


「すまん、大丈夫か?」
「大丈夫です…。」


ぶつかってきた生徒と一緒にノートを拾う。学生服の襟を見ればひとつ上の3年生。危うく口悪く文句を言うところだった。


「すいません。」
「こちらこそ本に熱中しすぎて。」
『…………!!』


最後の1冊を受け取ろうとした時に彼と手が触れた。その瞬間、指先から稲妻のように体に電気が流れる。それは彼も同じのようだ。少し強い風が吹きあたりが真っ白になった。
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